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Imager マニア

デジカメ / デジタルビデオカメラ / スマホ用の撮像素子(イメージセンサ/imager/CMOSセンサ)について、マニアな情報や私見を徒然なるままに述べるBlogです(^^;)

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'16年 コンパクト(≒レンズ固定式)デジタルカメラ各社発売機種数とラインナップ一覧

新年おめでとうございます。
遅いご挨拶となりましたが、本年も一応本blog続ける気はありますので(^^;)、何卒よろしくお願い致しますm(__)m


 さて、世間ではCESやCP+に向けて、新機種の発表が始まっていますが、弊blogでは最新情報は追わず(?^^;)、例年恒例の昨年の振り返りシリーズです。
昨年までのエントリと合わせて見てみると、トレンドがわかっておもしろいかもしれませんのでどうぞ。

 まずは、昨年の各社のコンパクトデジカメの売上台数の”計画”数ですが、決算資料などで公表しているのは以下三社の数字のみだと思います。
()内数字はいずれも対前年度増減率
 Canon :400万台 (約40%減予測)
 Nikon     :335万台 (約46%減予測)
 Olympus:  40万台 (約32%減予測)
Canonのみ'16年1月~12月。他2社は'16年4月~'17年3月の数字

上記以外の会社は、レンズ交換式との合算数値を公表している会社はありますが、コンパクトデジカメで独立した数字を出しているのは見つけられませんでした。
 ちなみに、週明けの1/31にキヤノンは'16年決算発表がありますので、キヤノンに関してはあと数日で確定数が知れることになります。

 参考までにCIPA統計ですが、こちらも恐らく2月に入れば'16年の数字が確定すると思われますが、微妙に間に合っておらず11月までの数字ですが、

各社合算の”出荷台数”ベースで、トータル:1118万3889台 @ワールドワイド

グラフを見ると、例年と異なった売上台数推移を見せていることがわかります。
(↑例年、コンパクトデジカメもレンズ交換式カメラも、10月に出荷台数ピークがくるのに、昨年は11月の方が増加している。12月はどうなったのか・・・?)
これは熊本の震災によるソニー撮像素子の出荷遅れもしくは数量減少と因果関係があるのでしょうか。

という訳で、どうやら昨年'16年の、レンズ固定式カメラの出荷台数は、なんとか1200万台前後の数字を確保していそうです。
'15年のレンズ固定式カメラの各社の総出荷台数が2234万1458台でしたから、
'16年は対'15年比で、大凡46%減 Σ(゜Д゜)!
という数字になりそうです。
 恐らくこれは多くの会社で、予測値を更に下回る数字だと思いますf(^^;)

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次は、メーカー別シェアですが、こちらはもう皆さんご存知とは思いますが、BCNランキング
残念ながら国内のみの数字になりますが、
 1位:Canon 27.3%
 2位:Nikon 22.1%
 3位:CASIO 19.3%
上位3社で、全体の68.7%。
まあ、通常の市場で言えば上位3社で寡占している市場と言える数字だと思います。
'15年と比較すると、大雑把に言ってキヤノンが落とした数字をカシオが拾って、ニコンが横ばい・・・そんな感じの様子です。
4位以下はわかりません。


 ではここからが一応本題(?)です。
以下表が各コンデジメーカーHPに'17/01/22現在リストアップされ、かつ'16年に発売済みのレンズ固定式カメラの一覧です。





↑各メーカーごとの、”現役ラインナップ”コンパクトデジカメ一覧

※上表にリストアップしているのは、上記メーカーが日本国内向けに以下それぞれの公式HPに'17/01/22現在載っており、
 かつ、”価格.comでの取り扱い店舗が存在する機種”としています
※ただし、価格.comで最早流通していなくても、'16年に発売されたカメラはリストに残しています

※カシオに関しては、HPにて”流通限定モデル”と記載してあるものについては、リストから除外しています
※”~Edition”といった様な(コラボモデル等の)限定モデルもリストから除外しています
※ニコンのkeyMissionやリコーのWG-M2などは、「アクションカメラ(=ビデオ)でしょ?前回のリストに入れるべき」という突っ込みは甘んじて受けますが、ここでは販売メーカーの方を優先して整理しています。ご了承を(^^;)

各社公式HP
 Canon / Nikon / SONY / Panasonic / 富士フイルム / Olympus / CASIO / リコー・ペンタックス / シグマ

 一応上記定義でリストアップすると、現役ラインナップ数は9メーカー合わせて82機種
'15年は同様にカウントすると86機種でしたので、「あれあれ?思ったよりは減ってないな」というのが第一印象。

しかし、”それぞれの年に発売された機種数(≒新機種の数)”という観点で見ると、
 ’15年:47機種
 '16年:39機種
と、やはり減少(2割弱減)が多少目立ち、
そして、あとで触れますが、良く言えばより用途を特化した各社オリジナリティーのあるモデルの、悪く言えば、王道を外れたややゲテモノ的なモデルの比率が圧倒的に増えたのが、'16年の特徴かなと感じました。
(↑'15年から見られた特徴でしたが、'16年はその傾向がより顕著になっているという意味です。もしくは王道というかオーソドックスなカメラを多くのメーカーが発売しなくなったと言う方が事実に近いかもしれません)

一応'16年に発売されたカメラのみのリストも以下に載せます。


※”独自カメラジャンル分け”は、私が感覚を掴みやすいように、以下を目安にカメラをジャンル分けしています
 1)1/1.7インチ以上の撮像素子搭載機⇒無条件に”ハイエンド”
 2)ズーム倍率が10倍を超えるもの(※10倍justは含まない。具体的には12倍以上)⇒”高倍率ズーム”
 3)上記双方に属さず、かつ防塵・防適・防水・耐衝撃性能のいずれか一つ以上をメーカーが謳っているもの⇒”タフネス”
 4)私の主観で、”ちょっと異質なカメラ≒ジャンル分け不能”と感じたカメラ(^^;)⇒”その他”
  ※具体的には、リコーTHETA(全天球カメラ)やソニーQX30(レンズだけカメラ)、カシオFR100(撮像部分離カメラ)など
 5)上記いずれにも属さないカメラ⇒”スリム”
  ※具体的には、ズーム倍率が10倍以下で、搭載撮像素子サイズが1/2.3インチのものなど


で、以下が、ここ何年かのメーカー別のコンパクトデジカメの総ラインナップ数(の推移)と、'16年発売機種の関係です。


 上図とラインナップの表を合わせて見ると、
まず、'16年、最もレンズ固定式カメラに力を入れていたのは間違い無くニコンであろうということがわかります。

というのは、ラインナップ総数も12機種と多く、そしてなによりその内の10機種が'16年発売の新機種で、この新機種数は9メーカー中トップ。
そして現役ラインナップ中に占める新機種の割合(カメラの更新率?)83%というのもトップ。
そしてそして、本当は、”予定通りであれば”、ここに更にDLシリーズ3兄弟(?)が加わっていたであろうことを考えると皆さん納得なのではないかなと。

そんな最もがんばっていた(?)ニコンがいわゆるリストラを発表しなければならない事態になり
裏を返せば、シェア≒数を追う非効率なビジネスになってしまっていたのか・・・皮肉なことです・・・
CANON、Nikon、SONYの3大カメラメーカーの中にあって、売れ線であろう1インチ撮像素子搭載モデルを唯一持っていないというのも響いたか・・・
あとは鳴り物入りの(?)KeyMissionシリーズが(2番煎じのイメージはどうしても拭えないが^^;)どれだけ頑張れるか個人的に興味深いところです。

ということで、今年'17年以降のニコンのレンズ固定式カメラのラインナップ編成がどうなるのか?個人的に要注目です。


 Canon、富士フイルム、パナソニック、オリンパスは順当に(?)コンデジの現役ラインナップ数は'14年から続けて漸減。

ソニーはラインナップを増やし続けていますが、これは見せかけの様なもので、
(以前にも書きましたが、皆さんご存知の様に)RX1、RX10、RX100のそれぞれのシリーズが新機種が発売されても並売しつづけられている結果です。
むしろ'16年のソニーの新機種は3機種のみと少なく、
しかもいずれも1インチないしはフルサイズ撮像素子搭載の高価格帯(≒高付加価値)モデルのみで、
ニコンとは対照的に(?)明らかに数は捨てて利幅重視のビジネスに切り替えている方針に見えます。
そして、やはりレンズスタイルカメラ(レンズだけカメラ?)シリーズは終焉か?
そして未だフルサイズ撮像素子搭載モデルはソニーからだけしか出ていないというのはある意味最大のソニーの特徴

キヤノン、ニコン、ソニーのカメラ3大メーカーから中位のカメラメーカーに目を移すと、'16年はかなり特徴がはっきりしてきます。
最早そうしないと生き残れないということでしょうか。

最も個人的に頑張っているように見えるのはパナソニック
ラインナップ数、及び新機種の割合が高く、そして特徴は
 ・最早廉価機はラインナップしない
 ・1インチ以上の大判撮像素子搭載モデル割合が多い
 ・4Kと中心とした動画機能の充実が凄い
高倍率ズームモデルは消滅させた


国内シェア3位のカシオは、ラインナップ機種数が多く、新機種の数もそれなりに多いのですが、
特徴は何といっても
 ・ライフスタイルカメラ(撮像部-モニタ部分離カメラ?)EX-FR〇〇〇シリーズの充実
  全天周(円周魚眼13.4mm)モデル
  超大画素ピッチ、190万画素、F2.8大口径の超高感度モデル
  ゴルファー専用?モデル
あとは、
 ・1/1.7インチ撮像素子モデルをラインナップしているのは希少
 ・ZR4000は、19mm広角でF値の明るいモデルとして特徴あり


富士フイルムは、
悪く言うと、最早コンデジを捨てている(^^;)
現在現役で売られている機種数は2機種で、一つがAPS-Cサイズ素子搭載の単焦点モデルで、
もう一つがタフネス系のカメラ。
後者のカメラに他社に対する際立った特徴は無い様に個人的には感じられるため、
富士フイルムの特徴は、
 ・APS-Cサイズ素子単焦点の硬派な高付加価値カメラ事実上一本で勝負しているところ
富士伝統の2/3インチ撮像素子搭載モデルも、遂に'16年中に消滅。
レンズ交換式カメラでも感じるのですが、コンデジではより、数を追わずシェアは気にしないスタンスでいるように感じます。


オリンパスは、
 ・5軸手ぶれ補正とタフネスカメラのみで事実上勝負 (高倍率ズームモデルも消滅させた)
 ・タフネスカメラの方は、GPS、気圧、温度、方位、加速度の各センサ装備でログ機能押し


リコーは、
 ・シータ(撮像素子2枚使いの360°撮影可能)シリーズの充実と、やはり超広角204°、14mm相当F2.0の明るいレンズ搭載のアクションカメラ


シグマは、皆さんご存知
 ・APS-Cサイズ素子、全画素3原色捉えるFOVEON搭載 & 奇抜なデザインのQuattroで唯我独尊勝負


 と、こうやって各社の特色を並べていくと、
むしろ全く奇をてらわず極々オーソドックスな機種のみを並べ続けるキヤノンがむしろ異様に見えてきました(^^;)
(あ、でもキヤノンもシャッターがリング状に配置された?スクエアカメラpowerShotNシリーズは消滅させていますね)
これぞ横綱相撲というものなのか・・・
まあ、市場縮小し続けていますので、キヤノンとて余裕があるとは思えませんが(^^;)



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無題

明けましておめでとうございます。

コンデジ市場の急激な縮小を続いているのは、よく言われているように、スマホのカメラで満足する層は単体のカメラを購入せず、画質に満足できない層はレンズ交換式カメラを選ぶためでしょう。

しかし、コンデジをほぼ終息させレンズ交換式カメラに集中したはずのオリンパスの映像事業でも、2016年3月期決算に引き続き、2017年3月期期四半期の第1期と第2期も損失が出続けています。多分、スチル撮影に限定すると、レンズ交換式カメラでは比較的小型の4/3型センサーに訴求力が失われているのでしょう。
この流れは、1型センサーが主流の現在の高級コンデジ市場にも早晩広がるでしょう。ニコンがDLシリーズのペンディングを続けているのは、1型センサー機をキャンセルし、APS-C型(あるいはより大型)センサー機を準備しているためではと勘ぐっています。

Re:無題

>hi-lowさん

>明けましておめでとうございます。

おめでとうございます(・・・もう2月になってしまいましたが^^;)
また、年末のコメントに返信出来ておらず申し訳ありません。


>しかし、コンデジをほぼ終息させレンズ交換式カメラに集中したはずのオリンパスの映像事業でも、2016年3月期決算に引き続き、2017年3月期期四半期の第1期と第2期も損失が出続けています。

E-M1Mark2効果か、つい先日発表された3Qに限るとやっとこ(?)四半期ベースで営業黒字(¥21億)を達成した模様です。
高級機なので、初期需要が一巡したこの後も勢いが続くかは・・・?ですが^^;


>ニコンがDLシリーズのペンディングを続けているのは、1型センサー機をキャンセルし、APS-C型(あるいはより大型)センサー機を準備しているためではと勘ぐっています。

↑もしhi-lowさんのご懸念(?)が当たってしまうと、ニコンファンを中心にデジカメに興味ある層では色んな意味で大騒ぎですね(^^;)
果たしてニコンにとってどちらが良いのか?
ニコンは今カメラだけでなく、会社として何となく正念場な気がしています・・・

  • imagerマニア
  • 2017/02/05(Sun.)

コンデジの未来

ずいぶん前にコメントで書いたような記憶があるのですが、、、:-)

デジカメの需要は、日本国内においてはすでに満たされている気がしています。また、「カメラ」という形に愛着を持つユーザー層は比較的高齢ではないかとも感じていますので、マーケットという面で見ればやや特殊です。

したがって、新規顧客はそれほど多くなく、買い替え需要、または所有欲をそそる製品が中心になるのは致し方ないところかと。

いまの若者には可処分所得があまりありませんので、ものを売ろうと思ったら、若者にお金を回す仕組みを作るのが先決です。年寄りよりも、若者のほうが物欲は強いはずなので。^^;

Re:コンデジの未来

>toshiさん

やっと今年のblog更新数がtoshiさんに追いつきました
今日で追い越せるかな?(笑)

ご意見いずれもご最もだと思います。

私などは、”もし一台で自分の要求にすべて応えてくれるコンデジがあれば、高くても買うかな”程度の漠然とした思いはありますが、
小さい頃から携帯電話orスマホを持っていた世代では、そういう発想(?)も出てこないかもしれませんね。

また、若者の可処分所得の件は言われてみれば特に頷けるところなのですが、個人に何が出来るのか?
(法律が許さないと思いますが、)選挙の投票の票数を若くなればなるほど比重を高めるとか・・・そうやって政治家が若者の方にすり寄る仕組みにすることくらいしか思いつきませんf(^^;)

  • imagerマニア
  • 2017/02/05(Sun.)

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