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Imager マニア

デジカメ / デジタルビデオカメラ / スマホ用の撮像素子(イメージセンサ/imager/CMOSセンサ)について、マニアな情報や私見を徒然なるままに述べるBlogです(^^;)

NHK技研公開2017その1 ~個人的所感等とカメラ / ディスプレイ / プロジェクタ

さて、IISWが終わりましたね。
そして来週からは京都でVLSIシンポジウムが始まります。

リンク先のblogが双方とも中途半端で終わってしまっているのが心残りです(^^;)
しかし少なくともIISWの方は半年後には発表paperがオープンになりますし、既に出席された権威の簡単にまとめられたblogも公開されていますので、いずれ続きは書きたいなと思っています。


 話は変わりますが、CIPAの4月分のデジカメ出荷数の統計値公表
デジカメ各社の弱気の見積もりが嘘の様に好調(正確にはコンデジ含めて”概略”前年度維持)な様子。
昨年はこの時期後、しばらくソニーの熊本工場の停止によるデジカメの供給不足が起こりますから、
対前年度比較でいけば、今年はこの後しばらくは昨年を上回ることになるのではないでしょうか?
そして昨年は年末のデジカメの売上が落ちずに伸び続けた異例のトレンドでしたので、
今年の第4Qのデジカメ販売数が対前年微減で踏み留まれれば、めでたく予想に反して対前年比トントンから微増という明るい話題になる可能性も・・・!?(^^)


 また話は変わってCine Gear Expoで2台のnewカメラ発表。
CanonからCinema EOS C200
PANASONICからAU-EVA1なる新しいシリーズ?のカメラ


後者はNABshow2017の時からの予告通り。前者は突然の発表(噂は流れていたみたいですが)。
異なるメーカーからのシネマカメラなれど共通項が色々あって・・・
 ・EFマウントレンズ交換式
 ・センササイズ:super35mm
 ・4K対応で、かつその収録が本体のSD系やCFastカードに可能
 ・raw(ちょっと圧縮掛かったフォーマットみたいですが)かLog対応(Logは双方のカメラとも)
 ・双方ともドローン搭載も視野に入れた本体構成

 恐らく業界の要望・売れるためのスペックを追い求めていくと、期せずして上記の様な似た仕様になるのでしょうね(≒今シネマ業界のカメラのトレンドは上記の様なところにあるのでしょうね)

搭載イメージセンサの観点で言うと、リンク記事に依れば、
キヤノンEOS C200の方は、フラグシップ機C700と同じもので4K解像度のもの(グローバルシャッタのものでは無い方)。
パナソニックのAU-EVA1の方は、5.7K解像度の新規センサ搭載。
5.7Kというスペックは興味深いところをついてきたなという感じです。
デジタルシネマカメラの世界を切り開いてきたREDが8K、6K、4Kとイメージセンサ解像度を揃えている以外は、あとはBMDが4.6Kというやや4K解像度より+α的な意味合いのスペックにしている程度で、その他メーカーは基本4Kというところばかりではないでしょうか?
パナソニックには”6Kフォト”というのもありますが、悪く言えば中途半端な気もしますし、これも要望のあるところなのでしょうか。

画素ピッチをざっくり計算してみると、4.2um□程度 (24mm÷5700計算で)
イメージ的にはAPS-C 2000万画素クラスのカメラ搭載素子と同程度の画素ピッチという感じですね。

AfterNABshowには行けませんでしたので、次国内で上記カメラが確実に見れるのはinterBeeでしょうかね~。



 さて、また話変わって今年も先週行って参りました、”NHK放送技術研究所公開”、略して技研公開。

↑今年の玄関も、どーもくんもリアルきららおねーさんも存在せず、
また昨年の玄関奥に控えていたコンパニオン(≒派遣の?)のおねーさんもいなくなり、地味さ(質素さ?)が増した感じです。
「あんまりお金使ってる感出すと世間の風当たりが強くなるから控えるように」
とかいう上からのお達しとかやっぱりあったりするのでしょうか?(^^;)


 そして、元に戻った変化も。

↑配布冊子が見開きタイプのもの(?)に戻りました。
写真の後ろ側のものが一昨年までのもの。
一昨年までのものよりも横幅が少し小さくなって変則的な大きさにはなりましたが、昨年のパンフ冊子は個人的には好きではなかったので、これはとても良かったです。
昨年の弊blogの声が技研に届いた!?(^^;)


 そしてこちらも弊blogではお決まりの、技研公開のテーマ(?)
今年のテーマは上の写真にもありますように、

”2020年へ、その先へ、広がる放送技術”

ちなみに昨年までは年毎にそれぞれ・・・
'16年:”進化が続く放送技術をご体感ください”
'15年:”~究極のテレビへ、カウントダウン!~
'14年:”
~ココロ動かすテクノロジー~

'13年:”~期待、見たい、感じたい~
'12年:”~わくわくが、あふれだす。~

毎年テーマを鑑みて技研公開を見る視点を改めたりしていないので、個人的には影響を受けてはいないのですが、
あえていうと、今年のテーマで初めて”2020年より先の世界もあるんですよ、その先も考えてるんですよ”というメッセージを感じる様な気もします。

そして、私が技研公開にお邪魔するのは今年てどうやら6回目、6年連続 ということの様です。


 さて、めずらしく、最初に(?もう最初じゃない?^^;)今年技研公開へ行って良かったなと思った事象をまとめると・・・

第1位:
 昨年公開された、2/3インチ、サイクリックベース3stage列AD搭載、8K240fps積層型センサのカメラ化はやめた。代わりに1.25インチ8K480pセンサの開発を進めている
と口頭で聞いたこと。
「来年のカメラ化を目指す」とも

え~!?(゜Σ゜)という感じ(後述)


第2位:
 結晶Se/CIGSの光電変換膜センサ(←リンク先は一昨年のもの)の現状考えているCDS(←p.25相関二重サンプリング≒ノイズ除去)方法は、
イメージセンサのフレームレートは半分になってしまうが、画素(光電変換膜)リセット信号(レベル)とそれを含む光信号を交互に別途センサ外まで読み出し、センサ外で二つの信号レベルを差分してCDSする方法を考えているということがわかったこと
(恐らく別エントリでやや詳述のつもり)

 有機でも無機でも光電変換膜を使った撮像素子の実用化に際して、重要課題の一つだと私は思っている
”4トランジスタ画素でのCDS相当処理をどの様に行うか?(膜をリセット≒初期化?した時のリセットノイズをどう除去するか)”
上記解決手法を、現状NHK技研はこの様に考えていると知れたことが興味深かったです。


第3位:
 有機3層撮像素子のGreen用の材料が基本決定された
 R・B用の材料の見通しも立った
 やっと3層構造の製造に今から入る
  という進捗があったこと。


 というところでしょうか。
ちなみに、いつも技研が取り組んでいる撮像素子ジャンルの
 ・垂直方向読み出し/画素AD搭載の3次元構造素子
 ・有機3層撮像素子
 ・結晶Se/CIGS膜を用いたアバランシェ増倍撮像素子
上記3つの中で、技研公開で公表されている情報の中においては、この1年は最も有機撮像素子が進展したのかなという心象を持ちました。


 では以下より、今回エントリはカメラ本体やその他ディスプレイ系のネタで私が興味を持ったところを簡単に。


↑ASTROデザイン製フル解像度単板8Kカメラ
いわゆる(?)Forza製1.3億画素センサ搭載カメラ
 ただこのカメラは昨年既に登場済みです。

「実践投入された実績はあるのですか?」 私
「まだありません。予定もまだありません」 説明員の方
様々な事由により(現場で使えるシステムになっていないなど)まだ本当に現場で使えるものにはなっていないそうです。


↑で、そのカメラの120Hz対応の図
※このカメラ搭載センサの素のスペックは60Hz=60p対応まで

”インターライン走査”という聞きなれない単語の登場 (注:インターレースでは無い)
ポイントは2行交互で奇数フレームと偶数フレームを120Hzで読み出すことの様子
(インターレースは1行交互)
恐らくベイヤ配列が2x2画素でRGBを構成しているため、1行交互じゃなくて2行交互に読むことに意味がある・・・という様な主張の様子。
しかし、60pで読めるセンサをわざわざ”120i”もどきの様な駆動でセンサ信号を出して補間処理までして使うメリットが一体どこに?

説明を聞きましたが、納得できず、理解することを断念しました(^^;)



昨年展示ののTSMC製造の8K240p積層センサの”撮像実験装置”
もしかしたら、レンズマウントなど微妙な違いや改善が施されているのかもしれませんが、パッと見は昨年から変化無し。


↑で、こちらが小型8Kカムコーダーの完成想定模型
手前においたボールペンとの比較で何となくの大きさがこの写真からイメージできるでしょうか。
やはり運動会でパパママが我が子のムービーを片手で撮る様なサイズ感ではまず出てこなさそうですね(^^;)
完全に動かないモックですが、SDカードスロットが8つ存在。
恐らく実働実機もライブ放送では無い時は、当初は”SD系高速メディア4つか8つにパラレル記録”の様な仕様になることを想定しているのでしょうね(^^;)

 で、ここで「実働実機はいつ頃出来そうですか?」というニュアンスの質問から、流れで冒頭”行って良かった第1位”の情報を聞くことに。

「えっ!?何で昨年の撮像素子のカメラ化をやめたのですか?」私
「2/3インチだと光学的にかなり厳しく、思ったより解像度が出なかったためです」 説明員の方

つまり、お話を聞いていると、恐らく2/3インチ光学系(レンズ)と(8Kの)1.1um□画素ピッチセンサのマッチングではレンズ性能もしくは回折によって8Kの解像度が出せなかった・・・ということの様に聞こえました。

だから、1.25インチに撮像素子サイズアップ=(画素数据え置きで)画素ピッチアップをすることにした と。

計算すると、新しく作っている撮像素子の画素ピッチは約2.1um□になることに。

”撮像素子を実際に作る前にもう少し上記の様なことが起きないのか確かめる術は無かったのか?”
とか少し思わないでは無かったですが(^^;)、imagerマニアとしてはこれで余計に新たな撮像素子に巡り合えるものであるなら吉報か(^^;)

「光学サイズ以外に何か変更するところはあるのですか?」私
「まだ出来るかどうかわかりませんが、480fps出すことを目材しています」説明員の方

!!!??? ←私

 まだ出来るかどうかわからないそうですが、8K480pとは・・・
仮に上手くいかなくても360pとかは出せる様になるのでしょうから、どちらにしても、”撮像信号ひたすら吐き出しお化け”(^^;)が進化することには違い無さそうです。

 一体どうやって倍速化するのでしょうか?
既に使っている半導体プロセスは結構微細なものですし、積層化もしてしまっていますし・・・
列信号読み出し回路の構成は変更せずに、画素ピッチが広がった分、単純に列読み出し回路を2倍配置して、並列読み出しを強化して対応する・・・という様な思想でしょうか?


 しかしコレ、オープンにして良かったネタなのでしょうか?
きっと近い将来、また大きな国際学会で報告される様なセンサになること間違い無しな気がするのですが・・・
ま、私が心配することでは無いですがf(^^;)
ということで皆さん、恐らくNHKさんから近い将来8K480p、1.25インチセンサの発表があると思われます(^-^)



 で、残りはディスプレイ系ですが、

↑ここ何年か、入口スペースの特等席の一角を陣取る8Kパネル

最初に見た時は感激したものの、最近は特に変わらないなーと思っていたのでスルーしていたのですが、
今年のパネルは東芝製だそうです。
もしかしたら去年とかもそうだったのかもしれませんが、基本今まで8Kディスプレイと言えば、
 パナソニックのPDP
or
 シャープの液晶
の2種類だったと思うのですが、東芝も製造準備?課題出し?のためか作製する様になったのですねー。



↑昨年から登場 昨年話題になった(?)極薄のシート型有機ELディスプレイ

 ・4枚貼りあわせ
 ・ガラス基板上 (曲がらない)
 ・130インチ
 ・LG製

上記は昨年から変わらないところ。
この一年の進化点は・・・
 ・60Hz ⇒ 120Hz対応
 ・SDR ⇒ HDR対応
の2点。
HDR化のために、EL素子自体の構造も変えているのだとか。

パネルの薄さは相変わらず。
昨年裏っ側のフレキケーブルPCB基板(?)が剥き出しだったのは、今年は黒いテープの様なもので一応覆われていました(笑)



↑昨年は展示が消えていた8Kレーザープロジェクター
今年は6分間の映像上映を入場者完全入れ替え制で行う念の入れよう

恐らくプロジェクタの大きさは変わらず(小型化はしていない)。
今年は高輝度化が図られていたそうです。

R(赤)G(緑)B(青)Y(黄)のドレスを来た女性が躍る(?)シーンがあったのですが、個人的にはその各色の色純度(?)が高そうだな と感じました。
一転、30fps~120fpsのフレームレートの違いを見せる映像比較もあったのですが、それについては私は今一つ違いがわかりませんでした(^^;)



 今週はこの辺で。
次回は、撮像素子関連のエントリにしたいと思っています。



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赤色波長帯用有機光電変換素材

NHKは、赤色波長帯用の有機光電変換膜として、ホウ素サブナフタロシアニンクロリドを使った膜を特許申請しています。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/PU/JPA_H29073426/C034C1D601A046A60B38EC6A2739BBE0

青色用はクマリン誘導体、緑色用はキナクリドン誘導体を考えているようです。
積層は出来ても各層に読み出し回路と基板が必要なので、特許申請文献にも言及されていますが、B層とG層を如何に薄くできるかが課題でしょうね。

Re:赤色波長帯用有機光電変換素材

>hi-lowさん

情報ありがとうございます。
今年、本件結局blogエントリしませんでしたが、以下一点だけ。

>青色用はクマリン誘導体、緑色用はキナクリドン誘導体を考えているようです。

緑に関しては、(変更後の材料は非公表とのことで教えてもらえませんでしたが、)「キナクリドンから変更した」と説明員の方はおっしゃっていました。
なので、緑色に関しては、特許内容から料理効率的には更に進展していそうでした。

  • imagerマニア
  • 2017/08/16(Wed.)

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