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Imager マニア

デジカメ / デジタルビデオカメラ / スマホ用の撮像素子(イメージセンサ/imager/CMOSセンサ)について、マニアな情報や私見を徒然なるままに述べるBlogです(^^;)

キヤノンの多目的カメラ と Imaging Resourceのソニー1インチ積層センサに関するインタビュー ~その2

先週から今週にかけては、キヤノンがいきなり今まで持っていなかった”多目的カメラ”という名目のラインナップ(?になるのか?)に、新しいカメラを投入してきましたね。
 ブロック型の形状は、ARRIのAlexaMiniを想起させます。
サイズとしては、AlexaMiniとブラックマジックデザインのマイクロシネマカメラの間くらいの感じみたいです。
AlexaとBMDのMiniとマイクロは共にシネマ用想定で、キヤノンのは多目的カメラとなっていますが、いずれも少なからずドローン搭載を意識しているであろうデザインであるところはいまどきだなと感じます。
(AlexaのMiniとBMDのマイクロは実際にAfterNABショーというところで見てきたのですが、今年は本場のNABshowともども、幣blogエントリにできていなかったので、話題として取り上げ損ねていましたので、合わせてここで(^^;))
キヤノンの多目的カメラのお値段は¥300万。本体のみでは収録自体不能ということで、ハイアマでも完全に個人ユースの人間は対象外の製品ですね。
レンズ交換式でマウントは当然(?)EFマウント。
搭載撮像素子は、これまた当然(?)キヤノン製CMOSセンサで、約2年前に開発した以下の様なスペックを改良したものとのこと。
 ・動画専用
 ・フルサイズ
 ・画素ピッチ:19um□
 ・最高ISO感度:ISO400万相当
  ↑”相当”というのは、どうも”最大ゲイン75dB設定時の最低被写体照度0.0005ルクス以下”というところから換算したということが言いたいようです
 ・(上記上方から動画用に16:9で計算すると)丁度画素数200万少々のFHDセンサ

ということで、ベースになったのは、CP+2014とinterBee2014で展示されていたこれらのセンサの様ですね。

↑interBee2014 キヤノンブース

24M⇒36M⇒42M or 50Mpixと、フルサイズイメージセンサの多画素化の流れがある一方、
α7Sのおよそ8.4um□画素ピッチ先々週紹介のCMOSISの12um□画素ピッチ、そしてこのキヤノンの多目的カメラセンサの19um□画素ピッチと、
ある意味特殊用途では超高感度(大画素ピッチセンサ)の必要性はむしろ増している様な印象を受けます。
最近どこの世界でも成熟してくると二極化する傾向がある様に感じられ、
今後、レンズ交換式デジカメの画素数も、二極化する流れに向かうのでしょうか?



 さて、ここからは、先週のImaging Resourceのソニーへのインタビューの続きです。

⑦(RX100M4及びRX10M2搭載)1インチセンサは、積層構造を利用して、オンチップADを画素のundersideに移動させた
 それにより、ADの搭載量を以前までの4倍に増やすことが出来た
 結果、このセンサにおいては1列に16個のADを搭載し、同時に16画素(16行)分のデータを読み出す≒AD変換できる
 RX100M4センサは5472列あるので、totalで87552のADC搭載ということになる!
 それ以外の面でも改善を行い、totalで以前のセンサの5倍高速に読み出すことが出来るようにした

 makiさんはしきりに”set”というベイヤーを1セットした概念で語っているため正直個人的にはこのくだりのmakiさんのお話は大変わかりにくいです。
 上記意訳は、どちらかというとインタビュアー(もしくはエディター)の解釈を全面的に信用して書いています。

 今年の2月のISSCCにおいて、ソニーはunderside(≒bottom基板)に1列に2つのADCを搭載した積層型センサの発表を行っていますが、驚きなことにもはやこの発表したばかりのセンサも既に過去の遺物と化す様な勢いで新たなセンサをカメラの実製品に搭載したということですね。
 逆に言うと、(こんな短期間にAD搭載量を急激に増やせないと思いますので、)ISSCCの発表自体に超最新の内容を選ばなかったということだと思うのですが・・・
だとすると、毎度ソニーには脱帽というか、この分野でのリードしている余裕の様なものを感じます(^^;)
 そしてこのADの搭載数の話は、私の知る限り今のところこのインタビュー内容でしか明らかにされていない貴重な話では無いかと思います。



メモリとプロセッサーチップが別々に、センサの裏側に直接アタッチされていて、ADから直接メモリにデータ転送し、その後プロセッサチップがメモリからデータを受け取る
 それらのチップはイメージセンサにソルダーバンプでつけられているのか?(←編集者メモ)

 mainチップとメモリ間のインターフェースに読み出し速度の限界があり、メモリはそのバッファー用。←特に4K信号処理時の。
 このプロセッサチップでは、binningや間引きの処理は行われておらず、またノイズリダクションも行っていない。ムービーのための補間処理を行っている。
4K動画時は1インチセンサから16:9画角の5472×3080≒16.85Mpix全画素信号が30fpsで読み出され(←約5億画素/secのスピードで信号が読み出され)、プロセッサで4Kサイズにダウンコンバート(makiさん曰くの「two by two」)が行われている


↑Imaging Resource の記事(?)に公開されていた、ソニーRX100M4搭載1インチ20M積層型センサのパッケージ裏側の写真

以前デジカメwatchさんに載っていたものは、黒いチップの刻印とバーコードが消されていましたが、こちらのサイトではそのままオープンにすることが許されたみたいです。

 で、私の英語力ではこのインタビューのこの箇所を何度読み返しても、この黒い二つのチップの内、片方がDRAMチップで片方がシグナルプロセッサーだとしか読めませんでした。
ソニー公式webサイトの説明図を見てもどこにもそんな説明は無く、普通に考えるとバランスからしても上下二つともDRAMチップの様に思うのですが・・・
 また、このインタビューのこのくだり付近で出てくるMainチップというのはソニーの画像処理エンジンBionzのことだと理解したのですが、この私の理解は正しいでしょうか?
 もしDRAMだけでなく、シグナルプロセッサも積層センサの更に裏面に直接アタッチされているのだとしたら、これまたこのインタビューでしかオープンにされていない内容だと思います。


 今回もまたインタビュー途中ですが、最も私が興味を惹かれたオンチップADと、裏面に接続された別チップのDRAM(とSignalプロセッサー?)の話のところは書けましたので、今回は終わりにしたいと思います。



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多目的は無目的?

キヤノンの多目的カメラは、カメラ単体に電源と録画機能がないのでドローン向きではありませんね。
センサーの画素数とレンズのF値が同じなら、検出感度は画素ピッチとは関係ありませんので、光学系が大型化してしまう35mmフルフレームセンサーを監視や観察に使う理由が思いつきません。キヤノンはどのようなユーザーを想定しているのでしょう…。

RX100 IVのセンサーは、32画素が一回で処理されるようですね。インタビューではスタック構造の詳細まで議論しているようですが、おそらく記事として開示できないのでしょう。

Re:多目的は無目的?

>hi-lowさん

>キヤノンの多目的カメラは、カメラ単体に電源と録画機能がないのでドローン向きではありませんね。

 失礼しました。おっしゃる通りです。
よく調べもせず、見た目だけで記載してしまいました。


>RX100 IVのセンサーは、32画素が一回で処理されるようですね。

”ベイヤ4画素を1packとして数え、それを8pack同時に読める”的なインタビューやり取りのあたりからでしょうか。
私がよく理解できない(納得出来ない?)のは”32画素が同時に読み出せる”的な言い回しです。
通常CMOSイメージセンサは行順次読み出しなため、何の工夫も無いセンサでも列数画素分(≒数千画素)は同時読み出し出来ています。
そういったことを考えると、個人的には”○行同時読み出し可能”という様な表現にしてもらいたいところです。
ベイヤで1setとかpackとか言う表現では無く、例えば”縦方向32画素が同時に処理できる”という様なコメントの仕方であれば、”恐らく32行同時に読み出し可能なんだな”と解釈も出来るのですが・・・

  • imagerマニア
  • 2015/08/30(Sun.)

Re:多目的は無目的?

>hi-lowさん、マニアさん
いつも拝見させて頂いております。
35mmフルサイズセンサは監視・観察用途に不向きという見解に興味がありまして、、
大型化のデメリットは納得ですが、検出感度が上がらない?というのが分かりませんでした。
ここでいう検出感度は画素ピッチと無関係とのことで、センササイズとF値で決まる画角のようなものを仰ってるのでしょうか??
単純に低照度の被写体を撮像対象としている場合は、19um□画素の光の利用効率は十分価値あるのかなと思いまして…(^^;

Re: Re:多目的は無目的?

> chiffon さん
ごめんなさい、説明が間違っていました。
「光学系全体の検出感度は、1個のPDにどれだけの光子を照射できるかで決まり、画素ピッチとは関係ない」と言いたかったのです。光学系の設計に必要な要件は「画素数、画角、感度」で、それを最適化した結果として画素ピッチが決まると思います。

同じレンズを使う場合は、画素ピッチが大きなセンサーの方が、1個のPDに入る光子数が多くなりますので、感度は良くなります。また、F値一定で全体を縮小すると、その分感度も悪くなってしまいますね。

Re: Re:多目的は無目的?

>hi-lowさん

詳細にご説明頂き、ありがとうございました。
なるほど光学系の設計から考えると、、
 欲しい入射光子数(感度)⇒F値変える(レンズ条件)
 さらに、欲しい画角⇒センササイズ
 さらに、欲しい映像解像規格⇒画素数(少なくともレンズ解像本数>センサの解像能)
とすると確かに画素ピッチ関係ないのですね。
認識あってますでしょうか…(^^;)

この多目的カメラもレンズ固定じゃないし、如何様にもなるのかな。。
監視系よりは、もっと自由度のない撮影環境での使用がメリットありそうな感じがしてきました。
ありがとうございました!

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