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Imager マニア

デジカメ / デジタルビデオカメラ / スマホ用の撮像素子(イメージセンサ/imager/CMOSセンサ)について、マニアな情報や私見を徒然なるままに述べるBlogです(^^;)

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Canon "Dual Pixel CMOS AF"(新方式像面位相差AF)搭載 撮像素子

 キヤノンが一眼レフカメラ”EOS 70D”を発表
目玉は彼らが”DualPixelCMOS AF”(デュアルピクセルCMOS AF)と呼ぶ機能を搭載した撮像素子とその能力(≒速度)。
その能力に関しては、キヤノンの公式サイトにいくつかの動画がupされています・・・
が、「公式のものは信じれない!」という方には、このサイトの下の方で2種類のレンズ×ワンショットAForサーボAFの組み合わせの計4種の動画がupされているようですのでどうぞ。
 このAF速度に対する世間の反応は、「凄い!」から「普通じゃね?」まで様々なよう。しかし「キヤノンの今までのAF(←ハイブリッドCMOS AF)よりは速い」というのがどうやらどこでも共通見解(^^;)


 さて、そんな話題のAFの能力(速さや精度)も、カメラが発売されてからしばらくすれば評価は定まってくるでしょうから時間が解決。
imagerマニアとして興味があるのはやっぱりその原理と構造(^^)。
しかし今回のAF原理は、どうやら基本今までの光学ファインダー用AF(?)と同様なよう。
と言っても、私自身はさほど”従来のAF”のことを知らないのですが、概念と概略の構造は冒頭二つ目のリンクやこちらのページの動画である程度わかります。

 ですので、今回はそんな新しいキヤノンのデュアルピクセルCMOS AFの二つのフォトダイオードの隔て方について(公式発表を読んで)興味が湧いたので特許を調べてみました。

 キヤノンの今までの(=EOS kissX6i)の像面位相差AFの配置はこちら

new-cmos-sensor.jpg






↑キヤノンサイトにある”Dual Pixel CMOS AF”の概念の構造模式図(?)
 

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発表はされているが、搭載製品が無いセンサ ~CMOSISの7000万画素・・・いずれ何かのカメラの載る!?

 今回は、”撮像素子メーカーが発表はしているが、まだ世の中のどのカメラにも搭載されていない”(と思われる)※センサ特集です。

============ ’13/05/28追記 ===================================
※コメント欄でhmbさんが教えてくださいました。ありがとうございました。
RMV-71M.gif
このAproLinkという会社、私は知りませんでしたが、HPを見ると・・・
株式会社アプロリンクは、画像処理分野を中心とした国内外の最先端製品の紹介・アドバイス・販売を行う会社として、2006年5月に設立。"One Stop Buying" をモットーとし、世界の先端企業と密接な関係を持ち、最新製品のマーケティング及び販売をいたしております。
 とのことです。

 ←以下のフルサイズ撮像素子搭載の、マシンビジョン、軍事、科学用途、更に書画カメラ(←図書館の貴重な蔵書などを電子化して残す用途?)。

 開発中の様です。
これで私の「このセンサを採用するカメラメーカーはないだろう」
という予想は当たりそう
ですが、このフルサイズ素子を搭載したカメラとその写真を観てみたいという希望は叶えられなくなりそうです(^^;)

 業務用ビデオ機、シネマカメラ以外の業務、及び産業用カメラは私の全くの守備範囲外(^^;)
しかし、何故この用途でフルサイズ35mmフォーマットでなければならなかったのだろう?もっと小さい素子で安く小さくした方が受けるのでは? この世界ではこういうカメラが望まれるのでしょうか?
================================================================================
0c8419f8.png
















↑ 以前エントリしたBlackmagic Design Production Camera 4K 搭載撮像素子の設計メーカー”CMOSIS社”フルサイズ7000万画素センサ(CMOSセンサ/撮像素子)
 

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Aptina(アプティナ)のDR-Pixテクノロジーって? ~いやそんな名前つけるほどの・・・(^^;)

 以前、ニコンの一眼レフカメラD5200搭載撮像素子が東芝製であることがわかった時のchipworksの記事の中で、「みんなだって、もしソニーとルネサス以外の新しいベンダーを探すならaptinaを選ぶだろう?」の下りの中で

Aptinaの技術として DR-Pix テクノロジー

というのが出てきました。(冒頭リンクの前半1/3くらいの箇所)

この時私は
恐らくダイナミックレンジが自慢の回路方式を指すと思われる表現
と書いたのですが、実際何を指すのか知らなかったので調べてみました。
そうしたら、上記の表現は誤りではなかったのですが、私が想像していたイメージとは異なるものでした。
今回はそんなお話です。

5e50eb33.png
 

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ニコンD7100搭載センサも東芝製・・・・・・ で、間違いないように見えます ~今後も東芝APS-Cサイズセンサは増えそうな予感

img_03.jpg












↑ ニコンHPにupされていた、本日発表の一眼レフデジカメD7100搭載、APS-Cサイズimager(撮像素子)の写真

 本日、ニコンからD7100という、現状APS-Cサイズのニコン機のフラグシップとなるカメラが発表されました。
何でも真のローパスレスモデルだそうで(D800Eは実は光学ローパスは存在していたが、お互いが効果を打ち消しあうように間に入っていた”波長板”というのを単なるガラスに置き換えられていた)、ペンタックスのK-5ⅡsフジのX-Pro1に続くものになります。
 最近ニコンはデジタル一眼レフの発売ペースが早いような?元気がありますね。

 さて、ニコンD5200は既に東芝製のセンサが搭載されていることがわかっていますが、今回のD7100もどうやら同じ東芝製のセンサの様に見えます。

以前、ニコンの最近の一眼レフカメラ搭載撮像素子の写真を並べてみましたが、このD5200の写真と同じものに見えるからです。
D5200とD7100の有効画素数も2410万画素で同じですし、撮像素子のサイズも23.5mmx15.6mmで同じですし、なによりあの偏ったパッケージに対するセンサの実装位置といい(笑)、センサの画素領域上下の周辺回路の偏りといい、間違いない様に思います。
駒速が6駒と5駒で異なりますが、これはD5200の方をハード的に抑えているのでしょうし、D7100の対DX1.3倍クロップもファームウェアと画像処理エンジンで差をつけているのでしょう。

 しかし随分と急速にニコンと東芝が仲良くなったものです。
まあ、パッケージを一度作ると金型代も馬鹿にならないと思われるので、パッケージを含めた実装を一切D5200から変更せずに東芝はニコンに対してセンサを供給しているのでしょう。ニコン2台分のカメラに対する売り上げで、新規開発センサの元を取って更に儲けると。
そして、ニコンのカメラ組み立て工場の方で、ローパスフィルタの有無も含めてD5200とD7100に組み分けると。
 今回、東芝はAPS-Cサイズセンサ製造は初めてだったと思うので、半導体工程、検査工程、パッケージ実装工程と色んなところに新規の設備投資を行わざるを得なかったでしょう。なので、実際は今回のこのセンサだけでは元は取れないのではないかと思います。
つまり何が言いたいのかというと、今後もニコン及びその他の会社に対して積極的にAPS-Cサイズセンサを売り込むと思うので、今後も一眼レフカメラに東芝製のセンサが搭載されることが多くなるのではないでしょうか。
 

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ニコンD5200搭載東芝製imager ~chipworks記事意訳

 前回エントリーにて速報したニコンD5200搭載ACS-Cイメージセンサ(imager/撮像素子)が東芝製であった件

(間違いなくCMOS imagerだと思いますが、まだそれが確認できる情報を私は持っていないので、CMOSという文字はあえて外してみました(^^;))

以下、解析したカナダのチップワークスという会社の記事を私なりに意訳したものを以下に記したいと思います。

d5200-sensor-closeup2.jpg














例によって、最初のbodyの分解の箇所はすっ飛ばし(笑)、中段の”Toshiba image sensor found inside"から。 

 我々の最近のテクノロジーblog エントリーフルサイズイメージセンサを扱った
そしてそこでフルサイズCMOSイメージセンサの領域に新規参入組が出てくる可能性を予見した
しかし、APS-Cサイズセンサの領域で、東芝がニコンD5200のメイン素子の座を勝ち取るとは思ってもみなかった

 何故東芝製だとわかって驚いているかだって?
もしあなたがニコンのAPS-Cクラスセンサのために新しいベンダーを探さなければならないとしたら、
あなたはきっとAptinaを選ぶだろう?
だってAptinaは既にニコン1のシステムカメラのイメージセンサの座を勝ち取っており、かつAptinaは以前に既にAPS-Cサイズ素子を持っていたのだから。
MT9H004は16Mpixのセンサで、DR-Pix(←恐らくダイナミックレンジが自慢の回路方式を指すと思われる表現)へのアプローチとしてAptinaのdual conversion gain方式(←恐らく読み出し回路のAD変換回路に使用するゲインを2種類組み合わせることによりダイナミックレンジを稼ぐ方式)を採用している。
上記素子はAPS-Cサイズクラスの一眼レフデジカメやミラーレス一眼デジカメをアプリケーションとすることが多い。
しかし、我々は上記素子がどこかのカメラに採用されたとは未だ聞いていない。
Aptinaとニコンの間にある良好な関係のために、あなたはD5200のための24.1MpixセンサがAptinaによって開発されるだろうと予想しただろう?


 東芝は公式に「2015年にはモバイル用の撮像素子分野でシェア30%を取りに行く」と積極的なアナウンスを行っている。我々は東芝の裏面センサ技術を持つことを知っている。
しかしながら、その積極的な展開もAPS-Cサイズクラスの領域までは進出しないだろうと思っていたところへ、今回の破壊的なイベントによって我々は喜びの驚きに包まれた。
 我々は今までニコンは自社設計(そしてルネサスFab製)のAPS-Cセンサかもしくはソニーのそれかのどちらかのセンサ採用しか見たことがなかった。今後は東芝が加わったことによって、ニコンに使われるシリコンベンダーは本当に各種取り揃えられてmixされることになった。

 最終的に、我々の分析は下表の様になり、東芝は新しい素子を製造するために先進的なCu(銅配線プロセスの)Fabを使っている。

Company

# of Pixel
Metals

Pixel Metallization

Canon

3

Al

Foveon

4

Al

Nikon

3

Al

Samsung

3

Cu

Sony

3

Al

Toshiba

4

Cu

APS-C Format CMOS Image Sensors Analyzed by Chipworks


 基本的にはここまでです。後は「詳細解析したんでそのレポートを買わないかい?」というようなニュアンスの文章が続きます(^^;)。

 最後の文章で「Cu配線使用プロセスを用いている」ということが明言されていますが、上記の表を見ると触れられていないもののもう一つ重要な情報が記されていることに気づきます。
APS-CサイズセンサをCu配線で作っているのはサムスンと東芝の2社だけで、かつ配線層数が4層なのは東芝だけ”ということです。

 サムスンと東芝の二社がCuプロセスというのは、二社がNANDフラッシュに強いというのと因果関係があるのでしょうか?それとも単なる偶然でしょうか?
二社ともNANDフラッシュのメモリ用のCuプロセスがメモリの不調で空いていて、「空いたところで何か流すものないかな~?」と探していた、撮像素子というそれなりに数が出て利幅も取れるアプリを見つけて商売始めた だから2社だけCuプロセスになっているとかだったりするのでしょうか(^^;)

 そしてやはり東芝だけ4層というのが気になります。しかも表に詳細な説明がないので理解間違っているのかもしれませんが、”of pixel Metal”←画素メタル配線層が4層ということです。
Foveonが4層なのはわかります。他のセンサに比べ、あの方式ですから画素から3倍分の読み出し回路を搭載する必要があり、回路が多いです。なのでむしろ「よく4層でどうにかなってるな~(←まあどうにかならないので今以上に画素数を増やすことが出来ないのでしょうが)」という気がします。
 東芝の場合、一つだけ私が納得できる理由があるとすると、それは”動画もしくは静止画の読み出し速度が爆速で、画素部の垂直信号線(←画素部から周辺回路へ信号を読み出すための配線)が1列につき2本(ないし複数配線)必要だから、画素部の配線層が4層になる”
なのですが、24Mpixの画素数とはいえ、D5200の仕様を見ると、静止画は5駒/Secで、動画もmaxでフルHDの60fpsです。まあ速いのですが、他のカメラスペックと比べて今時分としては決して突出しているものでもありません。

 上記疑問に対して私がたどり着く結論は”周辺の読み出し回路でメタル配線が4層必要になった。で、画素部は周辺回路にひっぱられて4層のメタルが(ある意味)ただいるだけ”。

 まあ、中身を見た訳でもないし、見れる訳でもないので上記が当たってるかどうかなんて全然わかりません。
しかしやはり、今回の東芝センサの画素部の4層メタル構造は周辺回路に引っ張られており、前回前々回のエントリーから気になっている”上下の周辺回路面積の非対称性”に起因しているように思えてなりません。
あの幅の太い上側に、何か複雑というか面積を食う回路が埋め込まれており、その回路面積を少しでも抑えるためにメタルの4層目の配線が必要になってのではないでしょうか。

 上記の謎が解ける日が来るのを願います。
もしくはご存知の方教えてくださいm(__)m

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