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Imager マニア

デジカメ / デジタルビデオカメラ / スマホ用の撮像素子(イメージセンサ/imager/CMOSセンサ)について、マニアな情報や私見を徒然なるままに述べるBlogです(^^;)

スマホ&タブレット搭載カメラメーカーの勝者は? ~2012 chipworks技術blogより

 カナダのチップ解析会社chipworksからしばらく前にタイトルの様な技術blogがupされています。

スマホやタブレットに搭載されているものですので、ここで言う”カメラ”というのは、ほとんどレンズを除けばセンサ(撮像素子/イメージセンサ/imager)と同値だと思います。
ので、imagerマニアとしては大変興味ある対象です。
ですので、例によって以下意訳したいと思います。
(↑と言っても、今回は技術的な分析内容はなく、ほぼ図でこと足りますので、意訳もかなりざっくり適当です。ご容赦を(^^;))



ISDesign-win-1.jpg










↑ chipworksが2012年の一年間で、解析(分解)した”スマホ及びタブレット端末自体の”の製造会社比率
 原文でも触れられていますが、
・この解析端末比率は、各社の端末の販売量比率を直接反映したものではない
 なぜなら、例えばappleは毎年販売する端末の種類の数は少ないことで有名
 なのでchipworksが解析する端末数も必然少なくなるから

 つまり、端末発売機種数が多い会社の方がより解析端末数が増えることになるので、市場の販売シェアを反映してる訳ではないということですね。

 それを踏まえてデータを見ていくと、
■ モトローラとサムスンが双璧で一位
  サムスン一位は納得ですね。スマホは2012年は販売数量一位、タブレットも発売しています。双方の分野合わせて販売機種数topクラス、更に注目度もtopクラスなので、解析数も必然伸びたでしょう。
 一方のモトローラは既にグーグルに買収されて、本年中にはスマホの生産からも撤退
随分と対照的な1位ですが、タブレットの方は日本ではあまりメジャーではないと思いますが、一応(?)発売しています。
2013年の解析結果が出たらその際にはモトローラは1位の座を明け渡しているかもしれません。

■販売機種数が少なくとも、appleは3位

■Lenovo、ASUS、Acer、Amazon、Google
 上記あたりのメーカーは、恐らくタブレットの解析端末数だけでランクイン
 書かれていませんが、Amazonはkindleシリーズ、Googleはnexusシリーズで100%なのでしょう。

■逆に以下のメーカーは恐らくスマホの解析端末数だけでランクイン
 HTC、Huawei
 皆さん上記Huawei(華為技術)(←昨年CEATECのレポート。トピック③参照)をご存知でしょうか?
 中国の通信会社で、結構日本にも表舞台には出てこないですが関係を持っている会社です。

■”その他”のグループに15の製造業者がありますね。
 多くの・・・・・・というか全ての!!!日本メーカーが”All Others”に沈んでしまったことに気づきました(--;)。
 センサメーカは隆盛を誇っていますが、日本メーカーはシステム(機器)製造メーカーとしては現在終わっているということを実感させられるデータですね(--;)


ISDesign-win-2-e1363113795435.jpg











↑ 搭載カメラのセンサ画素数比率

■多くの端末が5~8Mpixの画素数のセンサを採用

思ったよりも割とみな同じような画素数カメラを搭載していると感じました。

また、一つだけ突出して”41Mp”という数字がありますが、原文にありますように
 ・nokia808
というスマホのセンサです。
ちなみにこの41Mpixのセンサは1/1.2型センサで、並のコンパクトデジカメよりも大きな撮像素子をスマホに積んでいるというツワモノです(^^;)。
このセンサは東芝製のもののようで、画素ピッチ1.4um□と東芝製と言うことで、このセンサですね。
私が当時のエントリで、41Mpixelというあまりの大きな数字のために勘違いしてしまって、14Mpixelと書いてしまっていますが(^^;)
これはnikonのフルサイズデジタル一眼レフカメラD800の36Mpixを超える画素数で、数字だけ見るとかなり凄いものです。上記エントリで東芝のスペックシートを参照していたようですが、今はランナップから消えているようですが、消費電力とかどうなってたでしょうか?気になります。


ISDesign-win-3.jpg










↑ 2012年のスマホ及びタブレット端末のprimaryカメラのセンサ画素ピッチ比率

■1.4um□画素ピッチが圧倒的割合

これはimagerマニアとしてはかなり意外な結果です。
センサの画素ピッチなんて、極端に言うと製造メーカーごとに好き勝手に選べる数字なのに各社ともこの数字を多く選ぶということに驚きます。
 これは、現在多くのメーカーでセンサ微細化の実力が拮抗していて、安定的に特性と製造歩留まりが確保可能な最も小さい数字が1.4um□ということなのだとimagerマニアは理解しました。
 そして、2012年で最も小さい画素ピッチ品は1.1umという訳ですね。
そういうセンサを搭載して機器が欲しいかどうかは別にして、次の興味は”どこのメーカーが初めて1umの壁をぶち破るのか?”ということでしょうか。
「誰が一番最初に100m10秒の壁を打ち破るのか?」
という時代の興奮を覚えます(笑)←個人的にはですが(^^;)

 そしてこの項で原文に興味深い分析が書かれています。
・Omnivisonは裏面照射センサオンリー
・逆にAptinaと東芝は表面型センサオンリー
・ソニーとサムスンは両者(表面型及び裏面照射型)のmixで機器のプライマリカメラの座を射止めている(←しかしどちらかというと両社とも裏面照射型センサの方が多いが)

 「表面照射型の従来センサでは1umの画素ピッチあたりが限界」と言われることが多いと思っています。
もしそれが本当であれば、この先仮に微細化がまだ進展するとするならば、上記主要5社の内、aptinaと東芝は裏面照射型の研究開発をしていなければtopサプライヤーの座から滑り落ちることになりますが、果たして今後どうなるでしょうか。


ISDesign-win-4.jpg










↑ 2012年 スマホ及びタブレットカメラへのセンサ供給vendor比率

もう見たとおりの順番及び比率ですね。
以下原文
・最も重要な質問は、「誰が最も欲されるスマホ及びタブレット端末のプライマリカメラの勝者なのだ?」というものだろう
 答えは、以下4社ないし5社の様に思える
  オムニビジョン、ソニー、アプティナ、サムスン、そして東芝 
・当社は2012年のリアルデータから有用な解析結果を提供した。しかしそれは今後の勢いを示すものではない。
 ソニーのstacked CISは既に主要な製品だ。それは他社にプレッシャーを与え新たなinnovateを引き起こすだろう。東芝はモバイル製品向けのセンサシェアを伸ばすことを公式に約束している。Aptinaは自社の裏面照射型センサを強烈にpushしている。
 上記が市況にどの様に影響を与えるか?2013年も見守り続ける必要がある。


 スマホ及びタブレット自体の項ではその他大勢に成り下がった日本メーカーですが、
何とかセンサ部門(?)では上位5社の内2者に名を連ねましたね。(^^;)

  ここで私が唯一追加でコメントしたくなるのは、上記で触れられていない4位サプライヤーのサムスンについてです。
恐らくのところ、サムスンの機器の多く(もしくは全て)のカメラは同じくサムスン製のカメラモジュールが搭載されているものと予想します。
機器自体のシェアはサムスンの持つシェアは恐らくtopです。
それらの機器に自社センサが搭載されても、センサ部門?では4位に甘んじている・・・
 つまり、「他社の機器にサムスン製のセンサが搭載されているものはほとんどない」ということだろうと思います。
という訳で恐らくサムスンのセンサ自体のコストパフォーマンスは、他の上位4社より多少落ちるものであるのではないでしょうか?サムスン機器の売り上げが落ちるとそれに伴ってセンサ供給数も減るという構図になると思います。

 翻ってnikonD5200のセンサの実力と本気度を見ても、今後東芝は伸ばしてきそうな気が個人的にはしています。
2013年度がこの市場でどうなっているか?本当に楽しみです。

 

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チャイナ ネットワーク

管理人様

一番、上の図を見ていて、えらく沢山のモデル(スマホ等の)が中国から出始めているので、ツラツラとその原因を考えてみることにしました。彼らを、単なる組み立て屋(Just Assembler)と考え続けてていいか、どうかの問題です。

現状をもう一度、確認するために、去年までのスマホの出荷データを見直しました。

http://www.idc.com/prodserv/smartphone-market-share.jsp

ベスト5に3社入っており、未だに勢いは拡大しているようです。もっとも、Appleも実際に製造しているのは、台湾のホンハイですから、これも頭の片隅に入れて考えるべきでしょう。通常ケータイも含めると、全体で20億台弱で、電子産業の中の最も大きな市場の半分以上は支配している、と考えていいと思います。

イメージセンサの市場という観点で、去年のデータを見直してみると、こんな感じです。

http://www.strategyanalytics.com/default.aspx?mod=reportabstractviewer&a0=10721

スマホ用に限定して、24億chip。この内、メインカメラ用が55%(13億chip),サブカメラ用が45%(11億chip)であるようです。通常ケータイを含めると、多分、モバイルだけで30億chipを越えるセンサを消費していると思います。デジカメの市場とは比較にならない数量です。この内、中国で使っているセンサという観点でも、やはり過半数ぐらいを考えるべきではないでしょうか。

本題の、電子産業の歴史の無かった中国で、なぜメインプレーヤーに成りかかっているのか、の問題ですが、中国-台湾-アメリカの中華系ネットワークに注目してみました。
最初は、台湾側の問題だったと思います。TSMCのモリス=チャンもホンハイのテリー=ゴウも台湾の中では外省人(1945年以降に台湾に渡った人)です。台湾で、多くのIT関連成功者がいますが、その多くは外省人です。外省人は台湾の総人口の中の10%程度ですが、ここに成功者が片寄っています。つまり、中国メインランドに何らかの伝手が残っており、台湾と中国の補完関係の利用できる人が成功したという意味だと思います。
次に、アメリカ側のマイノリティーの状況も影響していたと思います。マイノリティーがアメリカで成功するためには、高学歴で、その学歴の活かせる企業で働くことであり、アジア系にとって電子産業はその最たるものです。アジア系の中では、インド系も多いですが、一番多いのは、中国系ということになります。現状、アメリカの大手IT企業従業員の内、20~40%がアジア系といいますから、中国系エンジニアの存在感は非常に大きなものだと思います。(ちなみに、全米総人口中のアジア系の割合は2%以下)

中国-台湾-アメリカの間で、学生やエンジニアの流動性が高ければ、比較的容易に技術も移転できたのではないか、と予想できます。ネットワークが強固であれば、国籍がちがっても、エンジニア通しの話し合いはスムーズになりますから。

特に、ケータイに注目すると、この商品、初めから、地域商品ではなく、国際商品でした。(世界市場をターゲットとして開発する商品)
そのため、NokiaやEricsson等、ヨーロッパの企業でさえ、早い時期に中国で生産したり、OEMを使っていました。問題は、これが、製造(組み立て)に限定されなかったことだと思います。
開発を見ても、デジ物の特有の問題で、ソフトウェアー開発に、一番、人数が必要です。10年位前のNokiaやMotorolaやEricssonが主要プレーヤーだった時代から、ソフトの開発は中国で行っていました。開発要員の多くは、この頃から中国にいたわけです。

製造→ソフト開発と来れば、次に基幹部品の開発に取り組み始めるのか?という問題になりますが、既に兆候は出ていると思います。スマホの最も基幹的なデバイスである統合プロセッサー(modem+AP)のアナウンスがHauweiからなされています。

http://gpad.tv/develop/huawei-hisilicon-kirin620/

28nmのプロセスノードですから、一応、先端技術を使った製品と考えていいと思います。この製品に対して、揚げ足を取ることはできます。
(1)チップの製造は当然、ファンドリーのはず、内製ではない
(2)コアプロセッサーはARMからライセンスを受けたものであり、独自のものではない
(3)設計といっても、ケーデンスやメンター等の自動設計ツール使ってつくっただけである

と、軽く見做せるかというと、そうではありません。
日系メーカーも全く同じ立ち位置に追い込まれているからです。

(1)28nmのロジックデバイスを作ろうとすると、日本に製造ラインは存在せず、ファンドリーを使う以外方法はない
(2)スーパーHやSPARCといった日系各社の独自CPUは採用される機会が急減しており、ルネサスやソシオネクスト(富士通+パナソニック)でもARMの導入を受け入れ始めている
(3)半導体メーカーはどのメーカーも米国系3社の自動設計ツール以外に選択の余地がない

となり、中国メーカー製品と何が違い、どこに競争軸があるのかも曖昧な状態です。独自CPUを持っているので、経験豊かな設計者が日系メーカーにいることは確かですが、そのCPU方式がデジ物の世界で絶滅危惧種に向かっているか、というような方向ですので、中国製プロセッサーをばかにできないと思います。
AppleのAシリーズやNvidiaのTegraもARMを使い、ファンドリーを使ってますから、皆、同じと言えば、同じです。
(ちなみにNvidiaも米国籍の会社だけど、創立者は台湾系)

ここまで見ると、基幹部品の設計を含めて、メジャープレーヤーの仲間入りをしつつある、と考えていいような気がします。

むしろ、セットメーカー側で、管理人さんの言う

>多くの・・・・・・というか全ての!!!日本メーカーが”All Others”に沈んでしまったことに気づきました(--;)。

の問題が大きく、半導体側から見て、技術的な話しが、簡単に出来る相手が、日系メーカーに無いということが大問題だと思います。下手をすれば、車載等を除きSoC全体からの撤退も議論される今日、この頃です。その点では、話し合う相手の沢山いる、中国の半導体設計者の方が未来があるようにも見えてきます。

最後にImagerに戻って、Omnivisionですが、この会社が今まで、なぜ強かったか、を考えると同根の問題があると思います。この会社、米国籍ですが、創立者は中華系です。強さの源泉で最初に語られるのは、TSMCとの二人三脚ですが、それだけではないと思います。上記のチャイナ ネットワークがあるので、セットメーカーとの対話にもアドバンテージがあったと思います。(営業間だけでなく、技術者間も)技術的裏付けが無ければ、採用される確率は下がりますが、その技術の確保もネットワークが強固だったので可能だったのではないでしょうか。
Omnivisionのやり方は水平分業の最たるものですが、中華社会全体から見ると、マクロのIDMになっているように、見えなくもありません。

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