この週末はblog更新出来ないかもしれないので、本日簡単に更新しておこうと思います。
タイトルの通りなのですが、ちょうど前回の弊blog更新前後のタイミングで
チップワークスのカメラ解析が少し進捗更新されました(←ページ中段あたり)。
 ↑iPhone7搭載iSight(=メイン=リア)カメラモジュール chipworks
 
↑iPhone7搭載iSight(=メイン=リア)カメラモジュール chipworksより
 恐らく最終的に無料閲覧可能なレベルで更新が終わった段階でもう一度取り上げたいので、ここでは簡単にここまでわかったことを、以下順不同で。
①撮像素子供給メーカー:Sony FaceTime(=フロント=サブ)カメラも同様 [1回]
[1回]
やはり、
熊本の地震で供給断念して、LG製になったとか言う噂はガセでしたか 
 そうですよね、9月発売の製品の主要部品が4月に変更掛かるっていったら当事者は大騒ぎですよね(^^;)
 特にiPhoneの様な製造数量の製品ではリスケジュール必至になってしまいそうです。 
②画素ピッチ:1.22um□
 iPhone6sと同じ。つまり画素数も同じなので、iPhone6sと7はイメージセンササイズも同じ
③カラーフィルタ配列:RGBベイヤ配列
 最近流行りの(?)”White”や”Clear”といった光量≒感度重視の(≒色再現の観点からは微妙な)画素を採用しないAppleの硬派で王道な姿勢には、
無闇に画素数競争を行わない姿勢と併せて、個人的には敬意を表したく(^^;)、また好感を持っています。
④撮像素子形態:積層型裏面照射型 (ExmorRS)
 ※ただし、
最新のDBI(Direct Bond Interconnect)技術を用いた積層では無く、チップワークス曰くの”第二世代”積層方法のTSV(Through Silicon Via)を用いた積層方式だったとのこと
 これはどういうことなのでしょうか?
SamsungのGalaxyS7も全世界で相当数販売されている機種だと思います。Samsungとソニーでセンサを仮に半分ずつ用立てていたのだとしても既にかなりの数量のDBIを用いた積層型センサをソニーはGalaxyS7用に製造している実績があると思うのですが、
今更”iPhone用には製造設備が足りない”とか”歩留まりが低い”とかあり得るのでしょうか?
チップワークスの記載に拠れば、TSVはお金が掛かるプロセスだとのことだったので、製造コストの観点からもTSVによる積層センサに戻すというのがどうしてなのか、私にはわかりませんし、大変気になるところです。
 またカメラは実際に撮れた写真で評価されるべきなので、余談ですが、
こうした撮像素子のスペック(?)だけ見ると、SamsungのGalaxyS7搭載ソニー製撮像素子の方が、iPhone7のそれよりも魅力的というか最新だなという風に個人的には思えてなりません。
 上記の
DBIを用いている点以外にも、GalaxyS7の方は、像面位相差AFがCanonのDualPixelCMOSAF的なものであったり、センサ画素数は同じ1200万画素でも画素ピッチは1.4um□と、iPhone7よりも大きな画素となっているからです。
ただし、レンズのF値は恐らくiPhone7の方が小さい(≒絞りの開きが大きい)ので、その光量アップの分で画素ピッチの違いは吸収しそうですが・・・
⑤Die(=チップ)サイズ:
5.16 mm x 6.25 mm ≒ 32.3 mm2
 chipworksによる実測 (ですのでウェハ状態で測定した実物よりも多少の誤差が乗るものと思われます)
⑥カメラモジュールサイズ:10.6 mm x 9.8 mm x 5.7 mm (厚さ)
 チップサイズ≒イメージサークルの大きさを変更せずに、絞り値を6sのF=2.2から1.8へとレンズの大口径化を果たしながらもカメラモジュールの厚みをほとんど変えないというのは、この1年でどの様な進化があったのでしょうか?
 レンズの使用枚数も6sの5枚から7では6枚と増えていて、むしろ普通に考えたら厚みが増しそうなのですが、
むしろそれこそが厚みを抑えながらも大口径化を果たした技術のポイントだったりするのでしょうか?
まさか、単に周辺の像歪が大きくなっただけなんてことは・・・?無いと信じたいですねf(^^;)
 以下からは、FaceTime(=フロント=サブ)カメラ搭載撮像素子の方の情報です。
 ↑iPhone7搭載 FaceTimeカメラモジュール chipworks
 
↑iPhone7搭載 FaceTimeカメラモジュール chipworksより
1) 供給=製造メーカー:ソニー
2) 700万画素、
画素ピッチ:1.0um□
 遂にサブカメラの方は画素数アップと引き換えに画素ピッチは1.0umとなりましたね。
 
6及び6sに搭載されていたHDRを狙ったと思われるおもしろギミックな(?)素子構成にはもうなっていないのでしょうか?
個人的にはこういった特徴もしくは個性のある撮像素子は大好きで応援したいのですが(^^;)
3) カメラモジュールサイズ:6.8 mm x 6.0 mm x 4.3 mm (厚み)
4) 撮像素子形態:積層型裏面照射型 (ExmorRS)
 こちらもチップワークス曰くの第二世代TSV積層型とのこと
5) Die(=チップ)サイズ:5.05 mm x 3.72 mm ≒ 18.8 mm2 
6) カラーフィルタ配列:RGBベイヤ配列
 残りの解析結果は、'16年第4クォーターにとのことなので、10月以降ということですね。
昨年は結構渋かった気がするのですが、今年はどこまで無料公開してくれるのでしょうか?(^^;)
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