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Imager マニア

デジカメ / デジタルビデオカメラ / スマホ用の撮像素子(イメージセンサ/imager/CMOSセンサ)について、マニアな情報や私見を徒然なるままに述べるBlogです(^^;)

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CP+ 2015 個人的所感など ~来年以降の個人的備忘録

 さて、先週末を中心にCP+2015@パシフィコ横浜へ行ってきました。
世間ではもう多くのレビュー等がされていますので、ここでは私の観点でメジャーなところを外した内容を、今更ですが来年以降の私の備忘録も兼ねてエントリしようと思います。

 まず入場者数・出展社数のここ数年の推移です↓

※厳密には、CP+というイベントは2010年から。2008及び2009年は前身の”フォトイメージングexpo
※2008年及び2009年の出展社数が多いのは、フォトイメージングexpoの主催団体が4団体と多かったため、出展社数が多かったものと思われます

 最近アベノミクスで(?)景気が上向いてきたとはいえ、この手の展示会としては珍しく、ここ5年間、入場者数も出展社数も右肩上がり。
昨年、入場者数がガクッと減っているのは、ご記憶の方も多いと思いますが、大雪のため、開催が1日中止となり、その前日も雪の影響で出足が鈍ったため。

会期内の日別の入場者数を見ると、土曜が一番多く、そして実は日曜よりも金曜の方が多くの入場者数を集めています。
そして木曜も一般入場が午後の半日だけの割に1万人以上集めていることを考慮すれば、実は最もゆったり見れるのは日曜ではないかと個人的には思っています。
この傾向は昨年も同様です。
ですので私は好んで日曜に出向くようにしています(^^;)
来年以降CP+に足を運ばれる方はご参考まで。


拍手[6回]

で、CP+自体ですが、冒頭”メジャーどころは外して”と書きましたが、来年以降私が年次ごとにCP+を振り返るための備忘録にもしたいため、簡単にメインの総括(?)だけ。
以下順不同で、今年”カメラとして”トピックだったかなと思うものを、順不同で。

キヤノン 5Ds / 5DsR
 民生向け135フォーマットで初の5000万画素以上。またキヤノン初のローパスフィルタキャンセル機構
ニコン D810A ニコン初(?)の天体向けカメラ
リコー(ペンタックス) 名称未定 
 ペンタックスデジタル初の35mmフルサイズ一眼レフカメラ発表
シグマ dp0 quattro 発表。35mm換算21mm単焦点レンズ固定式コンパクトカメラ
オリンパス OM-D E-M5markⅡ
 40Mハイレゾショット(1600万画素撮像素子搭載だけれども、複数回撮影画像を画処理にて高解像度に) 及び 5軸手振れ補正を強化して、特に動画で素晴らしい手振れ補正能力に
オリンパス Air A01 いわゆるレンズだけデジカメ。オリンパス的にはオープンプラットフォームカメラ ←情報公開して、ユーザー自身に使い方を開拓してもらおうという思想(?)

 その他も、カメラ自体に上に列挙するほどのインパクトは感じませんでしたが、
キヤノンが売れない廉価一眼レフ市場にあえてのテコ入れか、いきなりkissシリーズと二桁D機の間にもう一つ(kissの名前を冠さない)EOSシリーズ(8000D)を投入してきたというのも、企業戦略上は個人的に興味ありなのと、
パナソニックが今年のCESにて発表したスマホ型(≒アンドロイド搭載薄型)デジカメ CM1の恐らく本邦初公開というトピックもありました。

 昨年までも書いていたのですが、
年次ごとに、一つ程度その年の(カメラとして)特徴的なものを挙げていくとすれば、
2012年:Nikon D800/800E フルサイズ3600万画素 高解像度旋風
2013年:Canon 6D / Nikon D600 廉価フルサイズ一眼レフ旋風
2014年:中判カメラ発表当たり年 & ミラーレスカメラの時代到来
 そして今年はやはりあえて挙げるとすれば
2015年:Canon 5Ds/5DsR フルサイズ5000万画素 高解像度旋風
ということで、3年前と同様多画素化に再び一眼カメラが動き出した年という風に個人的には捉えました。

 そういう意味では、上記⑤のオリンパスの40Mハイレゾショットもそうですし、ペンタックスも技術展示において↓オリンパスと(方式は異なる様ですが狙いとしては)同様の技術展示を行っていました。

オリンパスのE-M5mark2との表面上の違いは、”4枚の”画像を合成するという点
確かに、高解像度するには単純には4枚で十分なはず(最低2枚でも斜め半画素ずらしで高解像度処理が出来そうに個人的には思います)ですので、うまくいけばこちらのペンタックスの方が実用度は上になる可能性も!?

 今後もデジタルカメラの多画素化が長期的には続くことは間違い無いと感じていますし、特性やその他のことを考えずに、今のスマホカメラ搭載撮像素子の1.1um□の画素をそのままフルサイズセンサに適用すれば、凡そ7億画素の撮像素子が恐らく作れてしまうのだろうと思います。
しかし、画処理やpcなどのデジタル系は力技かコストでどうにかなっても、アナログものの最前線である光学レンズに関しては短期的には7億画素までいかずとも、現実的には解像しなくなるとも予想されます。
 そうしたことを考えた場合、今回のオリンパスやこのペンタックスの”画素ズラし複数回撮影による合成”という方法は、高解像化に対して短期的には非常に合理的な考え&方法論の様に感じました。
ただ、手振れや被写体ぶれ、更には動画に関しては致命的と思われる方法であるため、長期的にBestな解にはなり得ない方法であることもまた自明の様に思われ、
今後、エンドユーザーの高解像度への要望を、カメラメーカー各社がいつどの様な技術で対応していくのか?というのも見逃せない観点だなと思っています。


 さて、話は変わって、昨年も単独でエントリを起ち上げましたが、
シグマの山木社長によるステージイベント(プレゼン)が今年もありました。
残念ながら日曜にはなかっため、今年は私は直接聞けていません。
ですが、ここに山木社長のプレゼン動画が上がっていましたので勝手にリンクさせていただきます。
今年はdp0及びdp3quattroの説明(アピール)がメインの内容で、Foveonセンサ自体の話がメインではありませんでしたので、内容の詳細を取り上げるのは控えますが、”山木社長ファン”を公言する(^^;)私としましては当然動画を既に見ています。
人柄の良さと社長なのに技術に明るい点、そして何よりこの”売れるのかよくわからないけど(≒ビジネスになるのか不明だけれど)とりあえず面白いから出してみよう”というシグマの風土?は、聞いていて気持ち良いものがあります。
ご興味おありの皆さんは是非。


 今回は短めでこの辺で。
次回、もしCP+についてエントリする気が残っていれば、今度は動画関連の視点で書いてみようかと思います。


 オマケ
前回エントリのコメント欄等において、”キヤノン5Ds/5DsR搭載撮像素子は、キヤノン製か否か”という話をしていました。
まさかそれをキヤノン関係者が見ていた訳では無いはずですが、それを気にした様にキヤノンのステージイベントの間に流れている映像において

↑右下に自社設計・”生産”という文字が。”自社製”とサラリと書いてしまわずに、あえて”設計・生産”と書いたところに、何か強いメッセージ性を感じてしまったのは私だけでしょうか(^^;)
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コメント

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Re: 楽しそうな話ですね

キヤノンがKissシリーズのテコ入れをし、Kissとほぼ変わらない、しかしちょっとだけグレードを上げたカメラを追加で出してきたのは何となく分かります。それがどう出るかは、1年ぐらいのレンジで様子見をするんでしょうね。

それで、
> どうですか?toshiさん的にこのCP+前後で、琴線にひっかかったカメラ関係の話はありましたでしょうか?

なのですが、ここ数年、今年も含めて情報収集がほとんど出来ていないのです。^^; この時期がとんでもなく忙しいということもあるのですが、もともとが新製品に飛びつくタイプではないのでのんびり構えているということもあります。/(^^;

個人的には、去年で一番関心を持ったのがソニーのα7Sでしたが、結局は好みのものではありませんでした。正直、高画素には興味がありません(使いどころが分かりません)し、誰のためのカメラを作っているのかが見えない状態では、なんかこう、もやもやばかりが出てきてしまい、、、orz

Re:Re: 楽しそうな話ですね

>キヤノンがKissシリーズのテコ入れをし、Kissとほぼ変わらない、しかしちょっとだけグレードを上げたカメラを追加で出してきたのは何となく分かります。それがどう出るかは、1年ぐらいのレンジで様子見をするんでしょうね。

 様子見の結果がどうなるのか?結構興味があります。

私個人としては、機能や写真に関係が無いのは頭で理解しつつもやはり”kiss”という名前のカメラを持つことには抵抗を感じます(←まあこれは日本だけの話なのですが)し、今時のお母さんも露骨に”kiss”という名前に親しみやすさを感じるのか?というのは疑問です。
また、背面のコントロールホイールの様な操作系は今までのkissには無い特権なので、新シリーズ(?)の8000Dは受ける層には受けると思うのですが、
 他方、きっと利幅が大きいであろう上の二桁Dシリーズの売り上げを8000Dがいくばくかもって行くこともあるように思うので、テコ入れが最終的にキヤノンにとってプラスになるのかマイナスになるのか怪しいところがあるように思うからです。


>もともとが新製品に飛びつくタイプではないのでのんびり構えているということもあります。/(^^;

 そうでしたね。失念しておりました(^^;)
では改めましてDualPixelCMOSAF搭載のEOS70Dもそろそろいいお値段に下がってきているようですので(以下ry)(笑)

>正直、高画素には興味がありません(使いどころが分かりません)し、誰のためのカメラを作っているのかが見えない状態では、なんかこう、もやもやばかりが出てきてしまい、、、orz

 直接関係無いのですが、
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/avt/20150226_689670.html
↑ 無理矢理解釈すれば「ハリウッドも高画素化よりもハイダイナミックレンジ化」と読める様な内容で(あくまで無理矢理ですが^^;)、何か「高画素化に興味なし」の話と読んでいてちょっとかぶるかなと感じたので。

 まあただ、今回会場でもEOS5Dsハンズオンの行列も時間帯によっては実際長かったですし、一番の目玉として扱われていたと感じましたし、
つまり”本当にその人にとって高画素数が必要なのか?”というのはさておくと、”高画素数に興味を持つ人は存在する”のかなと。
しかしあのお値段だとハンズオンに並んだ多くの人は買えないのだと思いますが(^^;)

  • imagerマニア
  • 2015/02/28(Sat.)

画素ずらし

ペンタックスの画素ずらしでは補間なしのRGBデータが得られるため、色の再現性と解像度が向上します。画素数を増やすことは出来ませんが、画像の解像感は良くなりますね。

Re:画素ずらし

>ペンタックスの画素ずらしでは補間なしのRGBデータが得られるため、色の再現性と解像度が向上します。画素数を増やすことは出来ませんが、画像の解像感は良くなりますね。

ああ、なるほど納得です。
自分で技術展示写真を掲載しておきながら、全く深く考えていませんでした。
ペンタックスのはあくまで”高解像度化”技術であって、高画素数化のための技術では無いということですね。
受けがいいか悪いかは別にして、すごくペンタックスらしい(?)まじめで王道的なアプローチですね。

するとオリンパスの8ショットでrawで6400万画素(オリジナルの画素数の4倍)というのはどういう計算なんでしょうか?

  • imagerマニア
  • 2015/02/28(Sat.)

Re: Re: 画素ずらし

> imagerマニア さん

> するとオリンパスの8ショットでrawで6400万画素(オリジナルの画素数の4倍)というのはどういう計算なんでしょうか?

モノクロあるいは垂直色分離センサーなら、オリジナルと斜めに半画素ずらした2枚の画像から、4倍の仮想画素を得られます。
オリンパスのハイレゾショットは、ペンタックスと同様に4ショットで補間なしRGBデータを撮っていますが、さらに4ショットで斜めずらしの補間なしRGBデータも撮っています。このデータを重ねることで、4倍の仮想画素が得られます。
実際には、オリジナルと半画素ずらしを交互に撮影しているために、センサーの動きを見ても何を撮影しているのかは分かりずらいですね。

Re:Re: Re: 画素ずらし

>オリンパスのハイレゾショットは、ペンタックスと同様に4ショットで補間なしRGBデータを撮っていますが、さらに4ショットで斜めずらしの補間なしRGBデータも撮っています。このデータを重ねることで、4倍の仮想画素が得られます。

 なるほど。こちらも納得です。
ありがとうございます。やっとオリンパスがわざわざ8枚も撮ってる理由がわかりました。
ずるいですけど、ベイヤ配列センサで斜めに半画素ずらしの2枚撮影だけで、高画素化しようって考えのところは出てこないんですかね?
↑これでも視感度特性の高いG画素に関してだけは高画素化可能だと思うので、ただ撮るよりは実際効果も上がるでしょうし、カタログスペック的には受けると思うんですけど・・・
↑理屈間違ってますでしょうか

>実際には、オリジナルと半画素ずらしを交互に撮影しているために、センサーの動きを見ても何を撮影しているのかは分かりずらいですね。
↑この動き方ってオリンパスは公式に発表してるのでしょうか?
私は上記の様に動かしている説明を見つけられていないので・・・

ps オリンパスが、もしかしたらhi-lowさんがご興味を持ちそうなイベント開催中なんですね↓
http://www.olympus.co.jp/jp/info/2015a/if150302eventj.jsp

  • imagerマニア
  • 2015/03/04(Wed.)

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