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Imager マニア

デジカメ / デジタルビデオカメラ / スマホ用の撮像素子(イメージセンサ/imager/CMOSセンサ)について、マニアな情報や私見を徒然なるままに述べるBlogです(^^;)

ISSCC 2018 プログラム発表 ~Image Sensorsセッションについて その3。冒頭にIEDMのソニーピラミッドセンサ(?)について

気づかない内にIEDMが終わっていました(^^;)
例によってImageSensorsWorldさんのこのエントリのリンク先のwordを読むと、
このシリコン表面ピラミッド構造のIR用センサについてabstに加えて特性面・スペック面で追加で分かった情報は以下。

 ・画素数:200万画素
 ・ピラミッド構造のピッチ(≒繰り返し周期):400nm
 ・850nmの赤外感度:50%アップ

 50%ですか・・・正直予想していたよりも上がりますね。
今の裏面照射型センサというのは、想像以上に薄く研磨する(ことによって受光部シリコンの厚みが削られる)のでしょうか。
以前何かの資料でソニーの裏面照射型センサのフォトダイオードの深さは2um程度確保されていて、更に今後の世代は厚くして(より感度を高めて)いく という様な趣旨のものを見た記憶がありますが・・・

上記方針転換したのか、フォトダイオードを厚くして赤外感度を上げる手法についてコメントがあり、意訳すると・・・
 高エネルギーなイオン注入装置の様な製造装置への投資が必要になるため ≒ コストが掛かるため
今回の表面ピラミッド構造のセンサの方がリーズナブルだとの主張です。
・・・ということは、コスト低減狙いで採用したということは、この表面をピラミッド形状にする製造方法は、さほどお金が掛からないということなのですね、きっと。


 また、”スマホ用センサで何故IRセンサ?”と個人的に疑問に思っていたのですが、それも書いてありました。それによると・・・

 ・虹彩認証 (←ロック解除)
 ・(iPhoneXの様な)顔認識
 ・(ToFセンサによる)モーションセンシング
()内は私の補足

用だそうです。
やはり一般のスマホにサーモ画像用カメラなんてつけませんよね、プレデター好きには受けそうですが(^^;) ・・・って、プレデターは世代によっては通じないでしょうか(笑)



 ISSCC2018に戻ります。


5.3
 Samsung 0.9um□画素ピッチのスマホ用1/2.8インチセンサ

ポイントは
 ・0.9um□画素ピッチでフルDepth すなわち隣接画素間を全てをDTIで隔絶したところ

・・・なのかな?

 正直なところ、先週とりあげた2件と比較すると、この件の凄さの程度は一段落ちる様な気がするのですが、
それは上記難しさを私が理解できていないのか、それともタイトル中以外にポイントが別に存在するのか・・・

というのは、何でも良ければ(?)何年か前に画素ピッチ0.9umというセンサは既にスマホカメラに搭載されて実用化されています。
また、0.9umという画素ピッチでは無かったのだと思いますが、少なくともサムスン自身は裏面照射型センサの画素間を上から下までDTIで分離したセンサをスマホ用向け等に実用化済みです。

本件は上記組み合わせで実現ということになるのですが、0.9um□でセンサ主要特性を維持しながらFull-DepthでDTIを作ろうと思ったら、とても細いDTIでなければならない気がしますので、その辺の製造技術の難易度が今までより一段上がるのでしょうか?

 ちなみに、特にこの件を貶める訳では無いのですが、何かタイミングを見計らった様に、
TSMCからも0.9um□画素センサの発表が別に行われていました
こちらのTSMCの件は、積層型センサで、画素ソースフォロワの電流負荷用の素子すらもbottom基板に配置していて、top基板には本当に画素しか存在していない様な構成に見え、
個人的にはこちらの方に興味が湧きます。

 現状スマホもシェアを握る人気機種搭載カメラは、画素数競争を止め、メインカメラは画素ピッチ1.2um□を維持していますので、
0.9um□画素ピッチセンサというのはそういった向きに採用される可能性は低そうに思います。

もちろん、中には画素数の多さで勝負してくるスマホ(やコンパクトデジカメ)もあるでしょうし、
また、1/2.8インチで2400万画素を実現しているため、イメージサークルが小さいお陰でレンズ等含めたカメラモジュールの高さが抑制されることにより、
(↑今世の中に多いのは、1/2.3インチで2000万画素というスペックの素子だと思われます)
現状多くのデザイン優先スリムなスマホの多くがカメラ部が何等か出っ張っている形状が、かっこよく抑えられうという総合的なメリットを訴えられる可能性はあるのかもしれませんが。



5.4 ソニー 1/4インチ 390万画素 裏面積層型センサ
 イベントドリブン型(Lowパワーで撮像し続け、動きものを検知した際にフル解像度で撮像開始する)センサ
 こちらの日経記事によれば、ホームセキュリティー用

実用性高そうなところつきますね~
確かに、今後需要が高まりそうな分野な気がします。

ポイントは、
 ・待機時の1.1mWという超低消費電力 @10fps

これは小さいですね。
電源1Vでそこに1.1mA流したら、もうそれで1.1mWなので、かなり小さいと感じます。

フル解像度60fps読み出し時の消費電力が95mWなので、フレームレートダウンの効果は1/6にしかならないはず。
でも実際は待機時は99%も消費電力を削減出来ている訳ですから、フレームレートの低減だけでは説明がつきません。

フレームレート以外にも、画質を犠牲にして、
 ・読み出し画素数低減≒間引き ←これは絶対に行っていると思う
 ・AD分解能を落とす
 ・電源電圧・電流量をフル読み出し時よりも下げる
などを行っているのでしょうか。

ただこれも3年前の同じくISSCCにおいて、SAMSUNGから(使用目的は異なるかもせいませんが)同様なセンサが発表されていましたね。
ちょっと上記Samsungのセンサは画素数が不明ですが、待機時の消費電力は更に低くて、
15fpsで45.5uW

更に待機時には低消費電力化のために、
通常時の信号読み出しに使っている列アンプを、逐次比較ADCに回路変更するための素子に転用するという、かなりこった仕様のセンサになっていた様です。

3年経った今、ISSCCに採択されたということは、本件ソニーのセンサの方が、画素数等の仕様がより製品として現実的なものになったということなのでしょうか。
あとは、”積層センサである”ということが、1件目のソニー発表件同様、低消費電力化に寄与していそうな気がします。



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