デジカメ / デジタルビデオカメラ / スマホ用の撮像素子(イメージセンサ/imager/CMOSセンサ)について、マニアな情報や私見を徒然なるままに述べるBlogです(^^;)
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> imagerマニア さん
詳細な解説ありがとうございます。
F-DTIは遮光層だと思っていたので、ポリシリコンだったのは意外ですね。
この程度の色分離の改善なら、レンズのF値に応じた隣接ピクセル間クロストークの減算アルゴリズムを、画像処理エンジンに準備すれば充分なように思えます。
VTGはダイナミックレンジの向上に明らかに寄与しますが、F-DTI + VTGで普通のBSIと同等になるだけなので、F-DTI無しのVTGセンサーの方がダイナミックレンジは広くなりますね。
最終的には、F-DTI + VTGセンサーのコスト次第でしょう。
>F-DTIは遮光層だと思っていたので、ポリシリコンだったのは意外ですね。
意外でした。
しかし後から思うと、「何だったら意外では無かったのか?」と問われたとしたら、
「何だと聞いても”意外だった”」となったような気もします。
遮光というとすぐに思いつくのは金属・・・タングステン、アルミ、銅あたりですが、いずれもやはりこの穴に埋めるには難しいような気がします。
(しかも上記の様な金属ですと、polyシリコンを埋めるよりも圧倒的に欠陥が増えそうな感じがします。結果、暗電流やら輝点やら発生・・・)
>最終的には、F-DTI + VTGセンサーのコスト次第でしょう。
おっしゃる通りですね。
この構造で工程数も増えるし、歩留まりも上がるはずは無いので”安くして数を出す”のか、”数を出して安くしていく”のか経営的なセンスの方が問われそうです(^^;)
半導体関係者です。DRAMではこれよりアスペクトの高い製品がありますので、掘ることは問題無いでしょう。埋める方は、Poly Si、SiNのLP-CVDは表面反応主体なので特に何の工夫も無く埋まります。SiO2で埋めるのは結構難しくて、成長速度の遅い(=コストの高い)製造方法が必要になりそうです。
半導体関係者です。DRAMではこれよりアスペクトの高い製品がありますので、掘ることは問題無いでしょう。埋める方は、Poly Si、SiNのLP-CVDは表面反応主体なので特に何の工夫も無く埋まります。SiO2で埋めるのは結構難しくて、成長速度の遅い(=コストの高い)製造方法が必要になりそうです。
>DRAMではこれよりアスペクトの高い製品がありますので、掘ることは問題無いでしょう。
コメントありがとうございます。
DRAMでは普通(?)なんですね。
DRAMはAL5層くらいのものもあると聞いたことがある気がします。
イメージセンサと異なり光入射を気にする必要が無いため、配線やその層間膜厚も薄くする必要も無いでしょうから、シリコン表面からICの最表面までの厚さはイメージセンサよりも厚そうですよね。
ただよく理解できていないのが、DRAMで何故そのような高アスペクト比の穴(via?)をあける必要があるのか?というところです。
>埋める方は、Poly Si、SiNのLP-CVDは表面反応主体なので特に何の工夫も無く埋まります。
そうなんですか!poly-Siだと普通に可能なんですね。ご教授ありがとうございます。
こちらも追加質問になってしまうのですが、
”表面反応主体”ですと、穴の上方のところから反応が先に始まり、その後穴の深いところが埋まる前に入り口をpoly-Siが塞いでしまってガスが底面まで入れなくなり底面は反応が止まる・・・
というようになって、深いところは空洞になって埋まらない というようなことにはならないのでしょうか?
英語のサイトで恐縮ですが、ここ
http://cnx.org/content/m24897/latest/
のFigure1 (b)のようにならずに、(a)のようになるのか?というご質問ですね。プロセス条件によってどちらになるかが変わります。
短い文章でわかりやすく説明するのは難しいですが、Poly Siを例に説明します。
「穴の上方のところから反応が先に始ま」らないように、Low Pressureにして、穴の奥深くまで原料のSiH4ガスの濃度差が少ない状態を作ります。SiH4ガスは表面(この表現が誤解されたのかもしれません。Si基板の表面ではなく、穴の中でも固体と気体の界面は表面です。)に吸着し、熱エネルギーを得てH2が離脱してSiになります。理想的には穴の中でも外でも同じ速度で膜が成長する事になりますが、現実にはわずかながら濃度勾配があるので、穴の情報が少し厚く付きます。但し、穴の径も情報の方が少し大きいので、条件をうまくコントロールすればきれいに埋まります。
>のFigure1 (b)のようにならずに、(a)のようになるのか?というご質問ですね。
そうですそうです、そのイメージで質問させて頂きました。
>「穴の上方のところから反応が先に始ま」らないように、Low Pressureにして、穴の奥深くまで原料のSiH4ガスの濃度差が少ない状態を作ります。SiH4ガスは表面(この表現が誤
(中略)
で、穴の情報が少し厚く付きます。但し、穴の径も情報の方が少し大きいので、条件をうまくコントロールすればきれいに埋まります。
私、”表面反応主体”という言葉のニュアンスは理解していたようですが、「CVDを何故Low Pressure下で行っているのか?」ということを理解していなかったようです。
低圧下で行うと、”ガスが極めて均一に分布可能”ということなのですね。
そのため、”反応がどの様な箇所でも均一に起きてそして止まる”という結果になるという。
そしてそれがこんな高アスペクト比な穴でも有効だということに改めて驚かされます。
お陰様で、逆説的に、Samsungが「何故poly-SiでF-DTIを埋めたのか?」という疑問も解けたように思います。
”本当はメタルで形成したかったが、それは無理だと判断し、F-DTI構造を実現するにはpolyシリコンしかなかったから”
勝手に上記で一端納得しました。
この高アスペクトの穴を、スパッタでアルミやカッパーを飛ばして埋めるのはそれこそ困難そうだからです。
今後も是非ちょくちょく覗いて頂いて、色々教えてください。ありがとうございました。
ps 以下エントリの、東芝製センサにパッシベーション膜が無いように思えるのは気のせいでしょうか?それとも最近は無くてもICの信頼性は保証可能なのでしょうか?
また、東芝のセンサの上面写真で、センサが灰色に見えるのは、東芝のセンサの配線が銅であることと関係ありそうでしょうか?
東芝センサが写真上何故あのような色に見えるのか(Aptinaもそうですが)前から不思議に思っています。
http://imager.no-mania.com/%E4%B8%80%E7%9C%BC%E3%83%AC%E3%83%95-%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%82%B9%20%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%AB%E3%83%A1%E6%90%AD%E8%BC%89%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B5/nikon%20d5200-7100%E6%90%AD%E8%BC%89%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%81%AE%E7%94%BB%E7%B4%A0%E6%96%AD%E9%9D%A2
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