デジカメ / デジタルビデオカメラ / スマホ用の撮像素子(イメージセンサ/imager/CMOSセンサ)について、マニアな情報や私見を徒然なるままに述べるBlogです(^^;)
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TVの主役というと、すでに主役になれなかったことが確定しているFED/SEDやPDPのこともたまには……
確か画素数は128×96と聞いたような覚えがありますが(うろ覚え)、まだそんな調子ですからわたしも正直なところ実用化は遠い未来の話という印象を受けました。
>TVの主役というと、すでに主役になれなかったことが確定しているFED/SEDやPDPのこともたまには……
あれ?私の中ではPDPは一度は”大型TVの主役の座を奪った”認識なのですが、
あれでは王座陥落が早すぎて認められませんかね?(笑)
実際この調子だと、(中小型パネルや車載用はともかく、)TV用としては有機ELはPDPほどの輝きすら見せないまま終わる危機に瀕し始めている気がします。
有機材料は絶縁だけでなく酸化対策(酸素の遮断)も必要になりますので、オゾンアニールで有機膜が大丈夫かちょっと心配です。
受光の仕組みが全く異なるので良い比較ではありませんが、網膜の光受容細胞は、光受容タンパク質分子を常に更新することで性能を維持しています。1個の光受容タンパク質の寿命は、10日ほどしかありません。
分光についても、富士フイルムとパナソニックの共同発表のようにカラーフィルターを利用する方が、積層よりも現実的だと思います。
積層分光でもRGBを合計すると1億画素になりますので、実質的にデモザイク演算の必要ないベイヤー配列1.3億画素センサーに対する明らかな利点が見つけられない限り、積層分光センサーは製品化に至らないように感じます。
>有機材料は絶縁だけでなく酸化対策(酸素の遮断)も必要になりますので、
そうなのですか。
絶縁膜があって、先にTFT作製の層がきて”オゾンアニールが終わってから”有機膜積層という順番なら大丈夫だということなのでしょうか?
(アニール終わった後からわずか酸素が湧き出てくるようなイメージのこともなくは無いと思いますが)
>分光についても、富士フイルムとパナソニックの共同発表のようにカラーフィルターを利用する方が、積層よりも現実的だと思います。
あ、勝手なイメージで私、hi-lowさんは有機撮像素子推進派かと思っていました。
何ででしょうね?(^^;)
確かにBはともかくGとRは、それぞれ上の層と間のTFT回路の層で光量が減衰してしまい(?)ますので、感度的にも不利な方向に転びそうな気がしますしね。
>積層分光でもRGBを合計すると1億画素になりますので、
私の言いたかったことはどちらかと言えば、”積層することによって各色8Kを持ちながらも、ベイヤに対して1画素面積が4倍稼げて感度などに有利”という方を強調したかったのですが、
>実質的にデモザイク演算の必要ないベイヤー配列1.3億画素センサーに対する明らかな利点が見つけられない限り、積層分光センサーは製品化に至らないように感じます。
確かにデータの重さは仰る通りですし、何より現行技術に明らかに優る点が無ければ世代交代は起こらないことも仰るとおりと思います。
ひつこくTVの例を引けば、ブラウン管TV ⇒ 液晶TV への世代交代が起きえたのは、液晶の画質的性能がまずまず許せる範囲に入り、コストがギリギリ一般人が購入可能なレベルに入り、そして何よりブラウン管よりも”大型”にし易く”薄い”(=体積はさほど取らない)という、一番最後の圧倒的利点のお陰だと思っています。
そう考えると、液晶TVの様な圧倒的な飛び道具を有機膜センサに期待するのは辛そうに思いますので、王道で、”圧倒的高感度”、”圧倒的飽和(ダイナミックレンジ)”、圧倒的斜め光特性”あたりの二つ以上に該当しないと、世代交代は厳しそうでしょうか・・・
> 絶縁膜があって、先にTFT作製の層がきて”オゾンアニールが終わってから”有機膜積層という順番なら大丈夫だということなのでしょうか?
重要なのは大気の20%を占める酸素の遮断です。光電変換が起こって電子を抱えた有機分子は高エネルギー状態なので、周辺に酸素があると直ぐに酸化物になってしまいます。有機ELの長寿命化でも、酸素の遮断が最も大きなテーマだと思います。
> あ、勝手なイメージで私、hi-lowさんは有機撮像素子推進派かと思っていました。
何ででしょうね?(^^;)
Foveon好きだからではないでしょうか。有機膜センサーは、積層構造と同時に語られることが多いですから。
個人的には、有機光電変換分子を使ったセンサーは寿命の点で実用化は難しいと思っています。無機素材の方が安定性は高いですね。
> そう考えると、液晶TVの様な圧倒的な飛び道具を有機膜センサに期待するのは辛そうに思いますので、王道で、”圧倒的高感度”、”圧倒的飽和(ダイナミックレンジ)”、圧倒的斜め光特性”あたりの二つ以上に該当しないと、世代交代は厳しそうでしょうか・・・
CMOSよりも"圧倒的低消費電力"になれば、機器組み込み用カメラでの世代交代の可能性はあると思います。
>個人的には、有機光電変換分子を使ったセンサーは寿命の点で実用化は難しいと思っています。無機素材の方が安定性は高いですね。
デジタルカメラの黎明期から少し前くらいの右肩上がりの時代だと、実際には1~2年寿命が持てば(買い替えサイクルが早いので)実用上の問題は無かったのだと思うのですが、業務用とか今後の成熟期ではそんな程度の寿命では厳しいでしょうしね。
無機材料と比べられると厳しいですよね。今でもカラーフィルタなんかは何年か経つと色褪せるみたいなことが言われているのをwebで散見したこともありますし。(←ことの真偽はともかく)
>CMOSよりも"圧倒的低消費電力"になれば、機器組み込み用カメラでの世代交代の可能性はあると思います。
なるほど!
確かにそこも現状固体撮像素子よりも有利になりえる点ですね。
ただ、有機撮像素子は成功しても当面は読み出し回路は現状のシリコンベースのままなので、4Kとか8Kとか高フレームレートとか、NHKが推進したい方向になればなるほど、信号読み出し回路の消費電力が支配的になっていって、画素がフォトダイオードから有機膜に置き換わった際の消費電力の低減効果は限定的なものになってしまいそうですね(--;)。
後は同様に8Kとかになった場合、カメラ全体での消費電力という観点でも、
確か技研が昨年初めて公開したAstroと共同の8Kカメラヘッドは、(処理回路がFPGAでまだIC化されていないので最適化前ですが)確かセンサの消費電力の占める割合は1/10以下でした。(つまり、言いたいことはセンサががんばって低消費電力化を達成しても、8Kとかだと周囲ががんばらないとシステムとしての低消費電力化にはつながらない)
う~ん、考えれば考えるほど、有機膜センサが主流になるまでの道のりは厳しいですね(^^;)
(消費電力の観点は私抜けていました。スマホ機器とか向けとかなら少し電力削るだけでもアピール度大きいでしょうし、もし私が有機撮像素子の技術or営業担当者とかだったら、電力何とか削ってアピールポイントにしようとすると思います)
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