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Imager マニア

デジカメ / デジタルビデオカメラ / スマホ用の撮像素子(イメージセンサ/imager/CMOSセンサ)について、マニアな情報や私見を徒然なるままに述べるBlogです(^^;)

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ニコンD5200搭載センサ製造メーカー判明!それは・・・~chipworks解析

 期待通り(カナダのIC解析会社である)チップワークスがやって(=解析して)くれました。

 以前の記事で”ニコンD5200搭載センサはソニー、ルネサス、aptinaいずれの会社のものでもなさそうだ。一体どこのメーカー製のものだ?まさかサムスンじゃないよね?”的なエントリーを上げましたが、その答えは東芝製だったようです。

これには解析したchipworks自体も驚いたようで、冒頭リンクの原文に
Why is it a surprise to see Toshiba?
サプライズの単語が見られます(笑)。

この解析記事自体は実際の解析内容のほんの極一部だと思われますが(何故なら詳細な解析内容は同社の売り物なのでタダでは・・・(^^;))、昨日(1/8)upされていました。
1日遅れてしまいましたが、今回は意訳は後日にして速報重視でいきたいと思います。


d5200-sensor-closeup2.jpg














↑ 東芝製とわかった 2400万画素 APS-Cサイズ 撮像素子(imager / CMOSセンサ) with センサ基板付
続きは下の”つづきはこちら”をクリック下さい。

 

拍手[1回]

 上記はチップワークスオリジナル記事の写真です(以下写真もそうです)。

 やはり、今回の写真でも、結構チップ外周部分の色が黒い感じで写真に写っていますね。
恐らくブルーのカラーフィルタが載っていると思っているのですが、実は違うのでしょうか?
imagerマニアとしては一度自分の目で確かめてみる必要がありそうです(^^)。

 また、前回も書きましたが、東芝製だとわかった今も、写真で言う撮像領域上下の周辺回路に相当する部分の面積が異なることは謎なままです。
全く手が届きませんが、チップワークス社の解析レポートを購入してみたい衝動に駆られます(^^;)。
恐らくこのせいで、チップのパッケージ内でのダイボンド(接着)位置が上側にズレて、下側のワイボン(チップとパッケージを結んでいるワイヤ)長が異様に長くなってしまっているのに・・・(←こんな長いワイボンのセンサを見るのは恐らく私は初めてです)。

 左右の周辺回路の面積は写真で見る限りほぼ同等。
センサチップのパッド配置もpin配置(←pin配置は次の写真も参考に)も4辺全てに配置。
やはり大きなセンサで最近は画素数と駒速が増え、消費電力が激増中でしょうから、小さいセンサと違って(と言っても小さいセンサでも最近4辺のものがほとんどの様に思いますが)センサの電源/GNDを左右上下からきっちりと取らないと、良好な特性を維持できないのでしょうか。
 ”上下左右”と上で書きましたが、恐らくどこか1辺はほとんどもしくは全てがデータの出力pinだろうと思いますが。

他社のセンサも(この大きさのものは)ほとんどは4辺にパッドが存在するものばかりですが、キヤノン製は逆にほとんどが(もしくは全て!?)2辺にしかパッドがないものしか見た記憶がありません。
これはキヤノン製センサが(チップワークス解析記事によると)列並列ADCを搭載していないことと関係があるのでしょうか?


d5200-sensor-back.jpg














↑ 同センサパッケージ裏側


気合でpin数数えました(^^;)
156pin
です。←数え間違ってるかも(笑)四隅のGNDだろうと思われる正方形の端子は除いています。
”パッケージサイズに入るだけひとまずpinを並べてみた”的な感じでしょうか。

このパッケージ端子のタイプも最近は(?)割と少数派ではないでしょうか?
最近は小さいセンサは(恐らく面積的な都合があり)当然の様にBGA(ボールグリッドアレイ)、このサイズのセンサでもBGAタイプかリードタイプ?(横にリードが伸びてるタイプ)が多いように思います。
上記156pinもBGAタイプならもっとpin数を増やして配置できるのではないでしょうか?
まあきっと増やしても使い道がなければ意味がないので、逆に言うと156pinで十分足りたので、パッケージ作製(コスト含)か基板への実装のしやすさかどちらかの都合でBGAではなくて、上記写真のタイプに決まったのかもしれませんね。


5105_HEZ1_133862_diemrk.jpg














↑ チップ上と思われる、センサの型番(?)刻印箇所拡大写真

 特にこの写真で何か言うこともないのですが、あえて言えば、「東芝の型番ってシンプルっていうか、こんな短いんですね(^^;)」。
例えばソニーなんかは”IMX+5桁程度の数字”みたいな計8桁程度はあった気がするんですが・・・


 終わりにいくつかの余談になるのですが、
”で、結局ニコンが東芝までサプライヤーに選んで、レンズ交換式では4社目となる訳ですが、こんなサプライヤー増やす意味って何なんでしょう?
 まあ少なくともこれで、4社はカメラで使用可能なAPS-Cサイズセンサを製造可能なことが証明された訳ですから、逆に言うとニコンの買い手市場になったことは間違いないでしょう。
一昔前のニコンにとってソニーしかサプライヤーがおらず、ソニーの売り手市場からは一転です。
フルサイズセンサはともかく、APS-Cサイズセンサは今後急速に価格破壊が起こりそうな気配です。

 しかし3社だったものが4社に増えるということはそんなに買い手市場に拍車をかけることなのでしょうか?
素人目には3社でも相見積もり取れば十分買い手市場には違いがないと思うのですが・・・

!!もしかして、逆に相見積もりを取って、ニコンが今回ルネサスと東芝に2400万画素APS-Cセンサを同時に作らせたのでしょうか!?
ニコンとしては内心「開発がうまくいった方を採用すればいいや」くらいな気持ちで。
そしたら双方とも約束通りに製品レベルのセンサを仕上げてきたので、双方にお金を支払う義務が生じてしまったため
「どうせお金払うなら、両方ともセンサ使ってカメラ作っちゃおうか?」
みたいな感じでD3200とD5200の二つのbodyを作ったとか・・・

 まあ普通カメラの開発がそんな瞬時に終われるはずもないので、時間的には上記はありえない話だとは思うのですが(^^;)
何かあまりにも不可解な同時期に他社製動画素数のセンサ採用だったので・・・

 どちらにしても最初に懸念した、サムスン製じゃなくて個人的には良かったです(笑)
また時間できたらチップワークス原文の意訳でもやろうかと思います。

ニコンD5200搭載センサ chipworks解析記事意訳

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無題

管理人様

最新記事のD7200で盛り上がっているようですので、東芝のイメージセンサビジネスについて、最近、思っていたことを書いてみます。丁度、上記の本文記事が出た頃、このニュースを見て、驚いた記憶があります。

http://biz-journal.jp/2013/02/post_1453.html

SoC用、12インチの大分工場の売却先を東芝が探しているという記事です。ニコンがセンサを採用したという話と、大分工場の売却先を探しているという話は、真っ逆さまな内容なので、えっ、と思った記憶があります。

事の発端は、SoCビジネスのファブレス化なんでしょうね。今となっては、先端ロジックは、もう、大分で作ることはできず、売却の話も合理性があるように、思えます。調べてみましたが、SoCファブレス化の発表は、2010年末にはされています。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-18783620101224

それで、その1年後ぐらいから、売却の噂は出始めていたようです。

しかし、SoC側の都合で工場が売却されるとなると、Imagerビジネスは、どうなるのか、という疑問が残ります。その後、2年以上、経っても大分工場は健在ですし。

東芝のImagerビジネスを振り返って見て、大きな変動があったのは理解できます。2000年代の半ばなら、Nokiaという、大きな取り引き相手がおり、その良きパートナーだったという印象があります。しかし、STmicro同様、Nokiaの変調によって、納入先が様変わりしているのではないでしょうか。
日系メーカーの取り込みは、富士フィルムの生産委託が、大きなイベントだったと思いますが、富士フィルム自体が、この生産委託後、ハニカムCCDを強くは推さなくなってしまい、宙ぶらりんな感じがします。(これが2007年)

[すいません、URL過多で、貼り付けられませんでした]

ここから考えれば、今は数量的に大きくなくても、ニコンは強く、望ましい、お客様なんでしょうね。

技術的に見れば、東芝は、早い時期からADCを搭載し、裏面入射への移行でもメインストーリームに乗っていますから、どうしても、技術面以外に目が行きます。

将来、Omnivisionのように、Imagerでもファブレス化があるか、考えると、さすがに、この選択肢は無いと思います。マスメディアの噂に違い、大分を継続させるか(稼働率次第でしょうが)、他の方法ということになると思います。

1つ意外だったのは、8インチの岩手東芝のラインが最近になって、1.75μmピクセルのセンサを出荷し始めていることです。(2012年より) このサイズですとArFのラインでしょうか。

http://www.toshiba-iwashiba.co.jp/company/history.htm

これが、将来の布石なのか、想像がつきませんが、興味はあります。

東芝の場合、CCDからCMOSへの乗り換えは、比較的、上手く行った会社だと思いますが、大分工場の行方は、今、現在の注目点と考えています。

Re:無題

>ロートルさん
(グローバルシャッタコメントには、またそちらで別途コメントさせていただきます)


 東芝が大分工場を売却したがっている(どうもリンク頂いた記事を見ると、事業部の人間は売却したくないという風に考えているようなニュアンスですが←まあ現場の人間としては、やはり身近な工場の人間が切られたり他社の人間になってしまったり、自社工場で生産出来なくなるので当然の心理となるのでしょうか)というのは初めて認識しました・・・
というか、今まであまり東芝の工場のことを気にしたことはありませんでした。

>しかし、SoC側の都合で工場が売却されるとなると、Imagerビジネスは、どうなるのか、という疑問が残ります。

 そうですよね。
というか、いつもロートルさんの話の道筋が完璧なので、私は相槌を打つくらいしかコメント余地が残されていませんので、この相槌コメントに意味があるのか自分で懐疑的になってしまうのですが・・・(^^;)

 普通に考えると、以下二択のどちらかですよね?
(前者の選択肢は、ロートルさん的には「ない」とおっしゃられている選択肢ですが、可能性列挙という意味で)
 ・設計部門は残して、製造は他社へ委託し、imager事業継続
 ・Imager事業から撤退

 最新エントリで「やっぱりニコンは(APS-Cセンサの)ソニーと東芝の二社購買を続けるんだ」みたいなことを、私書きましたが、

今回のニコンD7200搭載東芝製と思っている撮像素子が、前機種D7100のものと比べて性能的にほとんど変わらないか、実はほぼ同じセンサであった場合、東芝のImager部隊(プロセス・製造部門含む)は、失礼ながらこのセンサに関してはほどんど仕事しなかったということかなと思います。

 仮にそうであった場合、考えられることは
①次期センサに向けて開発リソース集中で、D7200センサはほぼ過去製品を流用
②センサ開発業務中断中

 仮定が元の話で、話が飛躍し過ぎかとは思いますが、②であった場合、実は東芝はImager事業からの撤退も視野に入れているのでは?と感じています。
仮に①であった場合は、ニコンの今後一年程度以内に発売される何がしかのカメラ機種(または少なくとも他社含めどこかのカメラに)東芝製の新しいセンサが搭載されるはずだと思っています。
 なので、個人的には、以下二つは東芝製の少なくともイメージサイズの大きな撮像素子事業の今後を勝手に予測する(^^;)上で注目しています。
 ・D7200のDxOマークなどのベンチマークの点数 (←まあ安直ではありますが、数値化されて分かりやすい指標ですので^^;)
 ・一年後くらいまでのニコン一眼レフカメラの搭載撮像素子

 ただ、大きな光学フォーマット素子ではない撮像素子の開発は、進めている感があるので、Imager事業撤退は私の勝手な先走り予想ではありますが。
http://image-sensors-world.blogspot.jp/2015/02/toshiba-starts-mass-production-of-81mp.html


>東芝のImagerビジネスを振り返って見て、
(中略)
>日系メーカーの取り込みは、富士フィルムの生産委託が、大きなイベントだったと思いますが、富士フィルム自体が、この生産委託後、ハニカムCCDを強くは推さなくなってしまい、宙ぶらりんな感じがします。(これが2007年)

 やっぱり富士フイルムカメラ搭載素子(Xtransとか)って今でも東芝製素子なんでしょうか?(←何年か前のコンパクト用の素子は東芝製だったとチップワークス解析で出ていた記憶がありますが)
 あと、疑問なのは富士もハニカム構造を何で押さなくなってしまったのかな?と。
世間一般では結構高評価だったと感じており、別にCMOSセンサでも出来ない構造では無いと思うのですが。(最近のXTRANSのカラーフィルタ配列センサも高評価ではあるみたいなので再び今からハニカム構造に戻る必要も無いのでしょうが)
やっぱりこういうのは生産委託した時点で、あまり亜流な構造の素子はコスト高で作れなくなってしまうものなんですかね?


>ここから考えれば、今は数量的に大きくなくても、ニコンは強く、望ましい、お客様なんでしょうね。

 私もそうなんだろうなと思います。
”4万台しか”みたいなニュアンスでコメント書いてしまいましたが、
スマホ素子とAPS-Cサイズ素子の4万台は、ウェハ流動枚数(≒工場の埋まり度合い)の観点では同じでは無いので、あとはニコンさんにどの程度のお値段でお買い上げ頂けるか次第では、おいしい事業にもなるのかなと。(←ロートルさんには釈迦に説法的な補足になっていまいますが)

>1つ意外だったのは、8インチの岩手東芝のラインが最近になって、1.75μmピクセルのセンサを出荷し始めていることです。(2012年より) このサイズですとArFのラインでしょうか。
>これが、将来の布石なのか、想像がつきませんが、興味はあります
 よくわかっていないことがありまして、
8インチの製造ラインって、現在装置メーカーが販売している装置を購入してライン構築すれば12インチと同じ微細化プロセスラインを構築出来るものなんでしょうか?
1.75um□画素ピッチというと、イメージャーとしての割と先端プロセスを使わないと競争力のあるセンサにならない様な気がするのですが、
私の今までの感覚では、”先端プロセスは12インチラインでないと構築出来ない”ものかなとした漠然としたイメージがあったもので・・・

>東芝の場合、CCDからCMOSへの乗り換えは、比較的、上手く行った会社だと思いますが、大分工場の行方は、今、現在の注目点と考えています。
 私も注目させていただくことにします。

  • imagerマニア
  • 2015/03/15(Sun.)

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