デジカメ / デジタルビデオカメラ / スマホ用の撮像素子(イメージセンサ/imager/CMOSセンサ)について、マニアな情報や私見を徒然なるままに述べるBlogです(^^;)
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管理人様
2年前にHDRの話題がありましたので、それ以前の記憶を含めて、思い起こしてみました。
HDRの技術検討自体は、10年以上前からあり、ずっと続いていたと思います。間違いかもしれませんが、当初の目的は、
(1)監視カメラや車載カメラのように、解像度よりは、幅広い光量に対応すべく、80db以上のD-rangeを持つセンサを開発する
だったように思います。
ただ、最近、10年のように、スマホやコンデジ等の一般センサで、やがてピクセルピッチが1μmを割るのか、という時代になると、飽和電荷がどうしても低下し、
(2)低下した飽和電荷の問題を補償するために、別途、HDR技術を導入して、D-range問題を顕在化させない
が加わって来たような気がします。
強引にピクセルピッチを小さくして、解像度を上げて、発生した問題に対応するために、今度は、解像度を低下させる副作用を持つHDR技術を導入するというのは、本末転倒ではないのか、という議論はここではしません。
本来、二律相反に成り易い、解像度とD-rangeの間の問題を解決する手法として、HDR技術が商品化の段階まで来ている、と素直に考え、今までの経緯を見てみます。
初期は、HDRの手法として、長秒露光と短秒露光の信号を組み合わせてD-rangeを広げる方法より、log出力タイプに期待する向きが多かったように思います。勿論、昔はアプリケーションのターゲットがスマホではありませんから、開発の目的は(1)に沿ったものでした。
10年以上前ですが、2003年のマイクロディバイス、7月号、56ページに、当時、log出力タイプのセンサを開発していた会社名が載っています。具体的には、オムロン、シャープ、ホンダ、ローム、ミノルタの名前が挙がっています。
これらの会社で、今でもプロジェクトが続いているか、どうかは分かりません。監視カメラや車載センサはスマホと要求スペックが異なるので、開発し続けているメーカーがあるのか、興味のあるところです。目標D-rangeは100~170db位だったようです。
今後、商品に導入されるHDR技術のメインストリームがどうなるのかが、焦点です。アプリケーション別に方式は住み分けることになるのか、長秒/短秒方式のようなものに1本化することになるのか。
当面の問題として、SONYが上記方式をHDRの中で本命視して使っているのか、も気になるところです。
これら以外に、また個性的なHDR技術が出てきたら、このサイトで紹介してください。
PS: マイクロディバイスを久しぶりに開けて、この雑誌も廃刊になったんだなと、しみじみ思いました。半導体関係者のリストラが進み、読む人が少なくなれば、仕方ないですが...
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