↑BMDCC搭載センサの目視概観した結果のイメージ図
↑ブラックマジック シネマカメラ展示 右の一台はマウント内部が覗ける状態に
NAB show 2012 を見に先月ラスベガスまで行ってきたのですが、imagerマニアとして気になった素子は4つありました。
1) REDのDragonセンサ
2) キヤノンのC500搭載センサ
3) Blackmagic design シネマカメラ搭載センサ
4) ソニーのNEX-FS700搭載センサ
1)及び2)は、私の事前の予想に反して、センサ(imager/撮像素子/イメージャー)単体での展示がありました。
それぞれのシネマカメラにおいて”センサも売りのひとつです!”というメーカーの意図を感じました。
3)と4)に関しては、私が見た限りではセンサ単体展示は無かったように思います。
4)はともかく、3)のBMDCC(Blackmagic design Cinema Camara / ブラックマジックデザイン シネマカメラ)にとっては”撮像センサは一押しするほど売りではなく、安さ($2995)と小ささで勝負だよ”というところでしょうか。
現地で配布していた分厚い(←重くて辛かった(^^;))カタログにも、センサ写真は載っていませんでした。
3)のセンサに関する仕様で公表されていることをまとめると以下の様になるかと思います。
■サイズ:ほぼ4/3インチ
■ダイナミックレンジ:13 stop
■横解像度:2.5K
■フレームレート:max 30p
センサの製造メーカーについて、説明員に尋ねてみましたが「I don't know and secret.」とのことでした。残念(--;)
BMDブースでは小さなスタジオセットが組まれていて、3台の動作実機が据えられていたのですが、ブースの反対側で、ガラスケースに入れられた実機が2台ありました(冒頭2枚目の写真)。
片方はレンズが未装着で、マウント内が覗けました。
大人気で人が多すぎ、写真におさめられなかったので説得力が著しく欠けるのですが、その時の撮像センサのイメージ図が冒頭の図です。
ここで気になったことが一つ。
”チップが縦長”・・・
上記は撮像領域を映画館のスクリーンの様に横長になるように見たときに、センサのチップ外形としては縦長になっていた・・・ということを言っています。
これは撮像領域がそもそも小さい、例えば1/2.7インチセンサなどでは見られたりすることですが、フルサイズ、APS-C、4/3インチサイズ(≒撮像領域の大きさがチップサイズに占める割合が大きいセンサ)では今までなかったことではないかと思います。
私のひとつ前のblogトピックのEOS C300/500用のsuper35mm用のセンサは、写真を見ていただければ分かるとおり、横長のチップサイズになっています。
一つわかることは、撮像領域に対して上下均等に周辺回路領域が取られていることから、撮像領域のデータは恐らく列毎に上下方向に交互に読み出されているということです。
で、周辺回路領域の大半は、この列毎のデータを読み出す列毎の読み出し回路である可能性が高いと思いますが、それが異様に面積が大きく取られている意味は・・・・・・
私にはわかりません(^^;)
BMDCC(ブラックマジックデザインシネマカメラ)は、DaVinci Resolve9等のソフトを同梱して¥30万を切る価格帯のカメラですから、カメラ部品でコストのかかるイメージャーのチップサイズを無駄に大きくしてコストをかけるということはまず考えられないと思います。
ですので、周辺回路面積を大きく取らざるを得なかった理由が必ずあるはずなのですが、今考えられるのは以下くらいです。
■"何らかの理由"で画素ピッチが小さく、その幅に合わせる必要のある列回路が縦方向に延ばさないと入らなかった
■何かチップ内の列回路で今までにない複雑な処理をする回路を設けて、その追加回路の面積分増えた
例えば、キヤノンのEOS C300の様に、画素数を4倍持っていて、実際の画素ピッチは1/2。そしてそのデータをチップ内にて色毎に4画素分平均を取って、更に複雑なノイズキャンセル回路を通してチップ外に2.5Krawデータとして吐き出す・・・など。
いつか真相が知りたいところです(^^;)。
もし、分かった方がいらっしゃったら是非教えてください(__)
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