デジカメ / デジタルビデオカメラ / スマホ用の撮像素子(イメージセンサ/imager/CMOSセンサ)について、マニアな情報や私見を徒然なるままに述べるBlogです(^^;)
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この記事も古い話しですが、一番下の写真を見て、違和感を覚えましたので、少し調べながら、考察してみました。
結論から先に言うと、一番下の写真の断面写真は、0.18μmデバイスと無関係なデバイスです。
この記事の原文は多分、これだと思います。
http://www.chipworks.com/ja/technical-competitive-analysis/resources/blog/full-frame-dslr-cameras-canon-stays-the-course/
この説明文に0.18という数字は出ており、読む人間には、その根拠として断面写真が載っているように読めます。しかし、断面写真が0.18μmデバイスであるという説明はありません。
この断面図が、どのモデルのセンサであるかは、別の資料に載っています。(3ページ)
http://www.imagesensors.org/Past%20Workshops/2013%20Workshop/2013%20Papers/01-1_006_Fontaine.pdf
この資料より、断面図は、powershot S100のものであり、ピクセルピッチは1.85μmであることがわかります。(この資料には、0.18という数字はどこにもありませんが)
下のSTIの形状から、どこからどこまでが、1.85μmであるのか、寸法基準が分かりますから、metalを見れば、凡そのデザインルールは推測できます。STI上のPOLY配線形状を見ても、線幅に対する厚みのアスペクトは、大きくスクウェアを超えており、小さなルールであることが分かります。
metalの寸法は、1st metalの線幅が120nm, 2nd metalのピッチ(L&S合計)が300nm位でしょうか。このサイズが、一般的なデザインルールのどこに該当するか、インテルの例を探してみましたが、すぐには出てきませんでした。代わりに、富士通が公表している、90nmルールの数字と対応させると、ほぼ対応するような値です。
http://edevice.fujitsu.com/jp/catalog/find/22-4j/pdf/p42-46.pdf
つまり、Powershot S100のセンサは90nmノードで作ったデバイスであると考えていいと思います。
metal上面にcapping層も見えていますので、chipworksの解析通り、これがCu配線であることも間違いないと思います。
ここまで、考えると巷で語られている、0.18μmデバイスという話は意味の無い話で、自社製を自社のファブで製造したものと考えれば、キヤノンは少なくとも2012年以前に90nmの製造ラインを保有していたという結論になります。
ここで、私の頭の中は、より混乱しているのですが、巷に流布している0.18μmという話をなぜ否定しないのかという点(90nmラインを持っているわけですから)と、このCuラインを展開していった場合、アナウンス無して投資できるような金額に収まるんだろうか?ということです。
最後の部分は、私の悪い癖で技術とは関係無い話しですから、無視してください。記事の上下にある断面写真が、余りに異なる構造なので考えて見ました。
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