http://www.chipworks.com/blog/recentteardowns/2012/11/08/inside-the-nikon-d600/
チップワークス(←カナダの解析会社)がニコンの一眼レフカメラD600搭載のフルサイズイメージャー(撮像素子/CMOSセンサ)の製造元はソニーと確認しましたね。
これもいずれ気が向けばblog記事にしたいのですが、今回imagerマニアが凄く興味をそそられているのはD5200の方です。
まずは以下に最近のニコン一眼レフカメラに搭載されたソニー製センサの写真をご覧下さい。
写真は全てニコンの公式ページにupされていたものそのままです。
↑ D7000搭載 APS-C CMOSイメージセンサ 16Mpix
↑ D800搭載 フルサイズ CMOSイメージセンサ 36Mpix
↑ D600搭載 フルサイズ CMOSイメージセンサ 24Mpix
では、まだチップワークス等が解析していない、
発表されたばかりのD5200搭載の以下のCMOSイメージセンサの製造元はどこの会社なのでしょうか?
↑ 発表されたばかりのニコンD5200搭載 APS-C CMOSイメージセンサ 24Mpix
ちなみに、
ニコンのHPを見ると最近発売されたD3200搭載センサもAPS-Cサイズのイメージャーで、かつ24Mpixであることがわかりますが、しかしこれと上記D5200のセンサは別物であるとわかります。
まず有効画素数の表記が異なります。
D3200:2400万画素
D5200:2410万画素
上記だけでは何かの都合でD5200の方が10万画素だけ有効に使う画素数を増やしただけの危険がありますが、百聞は一見にしかず。以下がD3200搭載のセンサ写真ですが、D5200とは似ても似つきません。
そして、上記D3200搭載センサはルネサス製造であることが既にわかっています。
つまり、上記の事柄から自明なことは、
D5200搭載センサはルネサス製造ではない ということです。
何故ならこんなに短期間に同じ画素数のセンサを、ルネサスが2つ用意する理由も、それをニコンが要求する理由も常識的にはあり得ないからです。
ニコンは一眼レフカメラ及びミラーレスカメラに、今まで以下3社のセンサの採用実績があることも またわかっています。
・ソニー
・ルネサス
・Aptina (アプティナ:マイクロンのセンサ部門が独立して出来たイメージャー専門会社)
私個人はaptina製である可能性も著しく低いと思っています。
理由:最近ニコンV2のミラーレスカメラ発表前に、
aptinaは同カメラ搭載センサの発表を前もってしている
なので、もしD5200搭載センサがaptina製であるならば、既にaptinaから何がし発表があっても良いようなものですが、発表されている気配は無い
故に、
現状最も可能性が高いのはソニー製ということになるように思います。
しかし!素直にそうはimagerマニアは思えないのです。
上に貼り付けたそれぞれのカメラ搭載ソニー製センサとD5200搭載センサはいくつか相違点が感じられます。
パッケージは非常に似てはいるのですが・・・
①撮像領域外のカラーフィルタの色が違うように見える
↑まあこれは、センサ撮影時の光の入り方の加減である程度変化してしまうので決定的な理由ではないかもしれません。実際やはり最近発売されたD600搭載センサの色と同じと言えば同じ黒っぽい色に見えなくもありません(←写真では双方のセンサとも黒っぽく見えますが、実際は青のはずです。周辺回路上に青色のフィルタを敷き詰めているので、青っぽく見えるのです)。
②
上下の撮像領域外の周辺回路の幅がD5200だけ異なる
↑これはソニーのセンサとしては相当異様です。コンパクト1インチセンサ搭載のRX100センサは、D5200の様にやはり片側の幅が広く取られていました。しかし、この時はワイヤーボンディングも幅の広い側にしか取っておらず、確実に片側からだけの信号読み出し回路の様に見えました。
D5200は細い幅側にもそれなりに周辺回路はあるように見え、その画素数と駒速からしても上下へ信号読み出しを振り分けているように思います。
また余談ですが、D5200のセンサは、
センサの実装(ダイボンディング)位置が写真で言うと
上側に随分とずれています。
これは恐らくセンサの有効画素中心とパッケージの中心を合わせるためにこの様なズレたことをしています。
お陰で下側のワイヤの長さはかなり長くなってしまっています。
これは
センサの特性面から考えるとあまり良いことではないはずです。
この様な良くないズレを許容してまで、幅の広い側にどんな機能の周辺回路が積まれているのでしょう?
いずれにしても
上記は今までのAPS-C以上のサイズのソニーセンサには見られなかった特長だと思います。
では仮にソニー製でなかった場合はどこ製なのか?
・キヤノンが自社センサを外販するということはないと思うので、キヤノン製はないでしょう。
・パナソニックも今まで4/3型を超える大きさのチップを作ったことはないので、パナソニックもないでしょう。
シャープも大きなセンサを作ったことはないし、コンパクト向けしか作ったこと無い・・・
コダックはもう最近はセンサ事業から手を引いている・・・
富士も最近は大きなセンサは見ないし、自社カメラもカラーフィルタは自前の様だが、センサの半導体工程は他社製・・・
・・・・・・
と、消去法をしていくと、imagerマニアの中であっては欲しくないのですが、一つだけ思い当たる会社の名前が残ります・・・
サムスン
個人的にはそうであって欲しくないけどな~ ニコンさん(^^;)
しかし仮に上記予想が当たっていた場合、一体ニコンにとっての良いことは何なのでしょうか?
センサ複数社購買によるリスク低減
↑ 既に3社をうまく使い分けているようですので、4社目はさすがに過剰で、むしろセンサ使いこなしの無駄な労力増加の方が起こり得るリスクよりも随分大きくなってしまうのじゃないでしょうか。
まあそう遠くない将来回答がどこかのサイトでupされて教えてもらえることでしょう。
半導体分野、デジタル家電分野を総ナメにしてきたサムスン。このイメージャーの世界を韓国企業が我が物顔で練り歩く姿は、申し訳ないですが私は見たくはありません。
⇒
ニコンD5200搭載センサは東芝製と判明!!
⇒
ニコンD5200搭載センサchipworks解析記事意訳
[0回]
PR