↑i
PhoneXのFaceIDのドットプロジェクター照射パターン
公表通り?のものですね。初代Kinectと同じパターンだと思われます。
また
”iPhoneXのFaceIDはどの程度信用できるか?(≒どうやったらだませるか?)”
若干くだらない気もしますが、確かに興味を持つ人は多そう(^^;)
リンク先の動画以外のものも含めて見ると、概略としては以下の様な感じそう。
・本人写真ではロック解除出来ない
↑これは当然ですね。アップルもそう発表してますし、何よりもこれで解除できてしまってはわざわざドットプロジェクターやToFセンサを搭載している意味がありません
・巧妙に似せて作られた本人のお面でも解除出来ない
・よく似た兄弟・姉妹でも解除出来ない
↑この辺はさすが
・本人の寝顔(≒目をつぶっている状態)でも解除できない
↑この辺は奥さんが信用出来ない方や、隠し事がある方にはとても重要(笑)
他方・・・
・本人のサングラス姿でも解除可能
・本人のひげ / 髪の毛の長さが変わっても解除可能
・よく似た兄弟がサングラスを掛けると解除できる兄弟もいる
・一卵性の双子/三つ子は解除できることが多そう (特に若い頃)
結構おもしろいのが、冒頭リンク先の一番最後の動画で、
女性がかなり酷く醜く?なった特殊メイクを施されても本人だと認識して解除されている点です。
[2回]
正直この手のガジェットを5年以上使うことは実際には無いのじゃないかと思うのですが、
上記リンク先の結果から、恐らく本人が相当老けても本人でありさえすればFaceIDは認識してくれることを予想させられます。
また、上記の結果からは、もし寝ている間に奥さんにこっそりサングラスを掛けさせられると解除されてしまうという結果が予想されます。iPhoneX持ちの方はお気を付けください(笑)
総じて、アップルが発表しているほど(100万人に一人でしたっけ?)には、厳しい識別精度は無い様に感じましたが、
しかし個人的には国家機密や企業秘密が入っている訳では無い民生用デバイスの認識精度としては必要十分なものなのではないかと感じました。
パナソニックがG9を発表。
撮像素子はGH5のものと同じだそうで2030万画素のもの。光学ローパスフィルタレス
動画のGH5に対して、”静止画のG9”という雰囲気の位置づけで、
センサーシフトでの多枚数撮り合成の8000万画素ハイレゾリューションモードというのも搭載
連写スピードも、電子シャッターであればコンティニュアスAF時には20コマ/sec、シングルAF時には60コマ/sec
なんか最近2000万画素以上で秒間60駒とか聞いて、さほど驚かなくなっている自分に驚きます(^^;)
光学手ぶれ補正の能力もレンズと合わせて最大6.5段と相当なもの
しかしそれでもパナソニックらしく4K60p搭載は譲らず、液晶もバリアングルタイプ
お値段もフォーサーズ陣営としてはかなりなもので¥20万とかそんな感じでしょうか。
・マイクロフォーサーズ
・高い手振れ補正機能
・高速な連写性能
・2000万画素
上記あたりから、
オリンパスのOM-D E-M1 MarkⅡがターゲット≒ライバルという構図になるのでしょうね。
ニコンも'17年度2Qの決算発表
そしてニコンもソニー同様本年度のデジカメの販売予想台数を40万台引き上げ、
結果、520万台に。
これはソニーの予想の丁度100万台上。
これでソニーも来年'18年度で、世界二位のカメラメーカーへの道は簡単では無くなりましたね、一年で逆転不可能な差異ではありませんが。
ここから
先週までの続きで、今年のIEDMのイメージセンサセッションの残りについて思うところを。
3件目は、大阪大学と広島大学から。
ゲルマニウムとスズ(Sn)という組み合わせの化合物によって近赤外用のセンサを作製。
恐らくゲルマニウムにスズを添加(注入)して作製するのだと思うのですが、
ゲルマニウムが元々シリコンよりもバンドギャップが小さいはずなので、GeSnもシリコンよりはバンドギャップが小さいはず。
ですので、シリコンよりも長波長≒より赤外光を効率良く吸収⇒光電変換でき、感度が高いということかと思います。
しかし残念ながら私が”1.3A/W”という感度単位に馴染みが無いため、これがどの程度の凄い感度なのかがピンと来ず。
要約の内容からすれば、
・レーザーを用いた液相結晶化技術
というのが本発表のポイントという感じでしょうか?
気になるのは、”石英基板上の裏面照射型”という表現。
石英基板上に作るということは、恐らくセンサー製品としては最終形態では無く、あくまで特性を確認するための試作ということだと思うのですが、
それで”裏面照射型”とわざわざ表現する意味は?
もしただ石英基板上にGeSn薄膜を形成して、反対側に電極だけつけて信号を取り出して、光を石英基板側から入射させているだけなら、それを”裏面照射型”とわざわざ表現するのはどうなのか?と思うのですが・・・
それとも、石英基板上に一旦GeSn薄膜を形成し、それを今度はシリコンなどの基板上に形成した信号読み出し回路基板と貼り合わせたりして単体Imegerチップとして完成したものなのでしょうか?
それであれば上記”裏面照射型”の記述に疑問はありませんが。
4件目、再びソニーセミコンダクタソリューションから。
こちらも近赤外用センサ。しかしこちらは上の広島大学等の件と異なり恐らく普通にシリコンベースのセンサ。
↑
PCwatchより 画素部断面図 報道機関向けに発表されたもの
本当に表面が綺麗にギザギザしていますね。
あえて言うと”逆”ピラミッド構造です(^^;)
これは恐らく思想は
ブラックシリコンと同じですね。
シリコン表面で入射光を回折させて、シリコン内での光線の光路長を稼ぎ、長波長の光でもフォトダイオードをなるべく透過してしまわない様にして赤外感度を高めるという。
ただブラックシリコンの表面は無秩序にトゲトゲしている↓
↑出所は例によって
ImageSensorsWorldさん
のと比べると、ソニーの今回の発表件は、
一次元では画素ピッチ内に綺麗に2つのピラミッド構造が作りこまれているのが印象的です。
これは断面写真の奥行方向にも2つ分のピラミッド構造が出来ていて、
画素ピッチ1.12um□内に計4つのピラミッドが存在しているということなのでしょうか。
一つ上のブラックシリコンの表面のトゲトゲ写真の縮尺からすると、
ブラックシリコンの方は、トゲトゲが不規則であること以外に、
1.12umという様な狭画素ピッチの画素ではトゲトゲの一つ一つが大き過ぎて、画素ごとの感度ばらつきが大きくなって使い物にならなくなりそうな感じがします。
そして、ソニーのセンサの方は、まだプロトタイプとはいえ、DTIも導入されていて隣接画素間のクロストーク(混色)にもケアされているというのがブラックシリコンに対する二つ目の優位点だと思われます(ブラックシリコンのImagerにDTIが導入されていないということを私は確認した訳では無いですが)。
表面で入射光を回折させると、フォトダイオード表面で既に相当角度の付いた光線が入ってくることが予想されるため、確かにDTIの様な画素境界で光線を遮るものが無いと、解像度がかなり落ちそうな気がしますね。
この発表件で個人的に一番興味があるのは、
”どうやってこのピラミッド構造を作っているか?”
です。
それが低コストでかつ量産性も問題の無い作り方であるとするならば、それはブラックシリコンに対する三つ目の優位点になると思うからです。
要約によれば、スペシャルトリートメントプロセス(?^^;)によって、このシリコンにダメージを与えそうな構造を作っても、ピラミッド構造の無いセンサに対して暗電流の増加は抑えているとのこと。
最後に、今回のソニーの発表2件ともプロトタイプのセンサでまだ製品化されていないものなのですが、
昔はソニーと言えば(?)既に製品化したセンサのことしか学会で発表しないというイメージを私は持っていたのですが、
近年は、プロトタイプ(≒製品化前)の技術でも積極的に発表する姿勢が変わってきているような気がしています。
これもスマホ向けセンサだけ作っていては尻すぼみなので、新しいジャンルを積極的に開拓しようという方針なのかなと個人的に解釈しています。
とは言え、この近赤外用のセンサは、画素ピッチ等からするとスマホ等に搭載することがあってもおかしく無いものに感じはしますが。むしろ産業用等のセンサとしては画素ピッチが小さすぎるような・・・
断面写真からすると、カラーフィルタが無い様なので、この試作チップは完全に赤外専用センサだと思いますが、
これにカラーフィルタを搭載すれば、可視光と近赤外双方を拾えるイメージャーが出来る様にも思います。
まあ、さりとてスマホに赤外撮像の需要があるのか不明ですが(^^;) ←除くFaceIDや測距用
ダメですね、最近。エネルギー無くて(^^;)。今週もここで終了します。
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