前回upしたエントリ通り、先々週末幕張メッセで開催されたCEATECに行ってきました。
CEATECの前身はエレクトロニクスショーですので、カメラや、ましてや撮像素子は主役ではありません。
が、デジカメを販売しているメーカーさんにとっては、デジカメは無視出来る分野ではありませんので展示アピールしてありました。
その写真などをご紹介しながら、少し私の思うところなどを書かせて頂こうと思います。
※ちなみにガチガチのカメラメーカー(←CANON / NIKON / PENTAX)はCEATECには出展していませんでした
10/26発売予定。ソニーα99
35mmフルサイズ搭載一眼レフデジカメ。何ともグラマラスとしか言いようの無いbody形状。
α900が恐らくディスコンなので、ソニーのフラグシップ機ということになろうかと思います。
私imagerマニアが思うコイツの一番の特徴は”デュアルAF”システム。
以前エントリした、キヤノンvsニコンの像面位相差AFの話と似ている様で異なるソニーの世界初のこのシステムは
通常の位相差AFセンサと、撮像素子に埋め込んだ像面位相差AFのハイブリッドであるという点です。
(※富士やキヤノン、ニコンはコントラストAFと像面位相差AFのハイブリッド)
↑ α99搭載フルサイズ素子の単体展示。
2430万画素。画素ピッチ的にそこまで微細ではないため、ソニーお得意の裏面センサではなく、表面型のセンサ。
102点像面位相差AF搭載
ちなみに、今回のCEATECでimager(撮像素子/CMOSセンサ)単体展示をしていたのは、私が見た限りソニーとNHKだけでした。←NHKのは
5月の技研公開時に展示していた8K4K120fpsスーパーハイビジョン用センサ
α99の通常の位相差AFは19点。
AFポイントとしてユーザーが任意指定可能なのは、上記19点のみ。像面位相差AFの102点はあくまでアシストAF用途であって、ユーザーが指定は出来ません。
また、この像面位相差AFが有効に作用するのは、”AF-D”とソニーが呼んでいるAFモードの時だけで、つまりは静止画の時にしか作用しません。動画の時にはトランスルーセントミラー越しの通常位相差AF19点のみです。
まとめると、今回のデュアルAFシステムにおける像面位相差AFの役割は・・・
静止画撮影時の(特に連写時を想定していると思われる)通常AFの中抜け防止もしくは通常AFのエリア外に被写体を外してしまった場合でも捕捉し続けるために使われる。ということになろうかと思います。
何故この様な仕様になってしまったのでしょう?
特に動画で使用出来たほうが更に効果upが期待できた様に思うのですが、動画スピードではAFデータを後段のエンジンが処理しきれなかったりするのでしょうか?
ご存知の方がいらっしゃったら是非教えてください(__)
しかし、まあそれにしても画期的なシステムには違いありません。
imagerマニアとしては、わずかでも光を損失するTLMは否定派なのですが、その特徴を良く活かしたデュアルAFだと思います。
後は実戦でのこのAFの効果のほど次第ではあると思うのですが、
”今後はデジカメも画素数ではなくて、こういうAF能力の高低によって選ばれる時代がくるのだろうな”
との思いを、今回一連の撮像面位相差AFの件で強くしました。
特にミラーレスが一眼レフに取って代わるであろう将来に、この像面位相差AFの技術でリードしている会社が相当に有利なポジションをget可能だと思っていますので、この辺は注目していきたいと思ってます。
α99発売直後に、またchipworksがこのソニー製センサの解析結果を発表してくれると思います。
imagerマニアとしては、撮像面位相差102点の配置を興味深く見させてもらおうを思います。
最後に、このα99、仕様を見てもかなり動画に力を注いだ一眼レフカメラだと思います。
恐らくこれを買う層は、”静止画だけでなく動画も撮る”というような方達ではないかなと。
http://www.youtube.com/watch?v=8DoPnCwmUCc
↑上記はソニーのオフィシャル動画ですが、1:15のあたりから、本格動画(CINEMA?)撮影用のリグ組をするシーンも出てくることから、ソニー自身もそちらの分野に使ってもらいたい意向があるように思います。
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