ここを見に来られる様な皆さんなら既にご存知のことと思いますが、
冒頭の見出しは昨日の日経の一面記事タイトルです。
パナソニックの公式発表では無いと思いますが、
だいたいこういうのは「弊社では何も決まった事実はありません」と一旦否定しておいて、数日後に公式発表という流れなのだと思います。
(まあ今回の内容は、対外的に発表する必要が必ずある内容でも無いので、何の発表も無いということはあり得ますが・・・)
で、
”じゃあ一体どこまでリストラ?”
というのがエンドユーザーとしては気になるところなのですが、
この記事から断定的なことが言える情報は無いと思いますので、もちろん以下私個人の予想ですが、
・GHシリーズ以上、及び業務用のカムコーダーは(組織形態が変わってたとしても)今まで通り継続
・イメージセンサ事業も同様に継続
上記は、パナソニックがB to B事業は強化する方針だと読み聞きしていて、
そして上記分野はB to B事業に該当するだろうと思うからです。
イメージセンサに関しては、そもそも記事に触れられている6事業に入ってないんじゃないかと思いますし、
近年、特に有機撮像素子に関しては熱心で、開発もリードしている様に見受けられますし、
そもそも用途がデジカメ用だけでなく(←というか、近年はデジカメ用にパナソニックの素子はほとんど出回ってないのでは?)、車載や産業用などは正にB to B事業そのものだからです。
[3回]
・ミラーレス(GHシリーズ以外のレンズ交換式カメラ)も継続
(↑ただし、こちらは長期的なスパンでは採算が合わなくなったら撤退もあり得る様な気が・・・)
・コンデジはしばらく継続するものの、現状のラインナップよりも徐々に(急激に?)縮小
根拠はありませんがそんな感じなのかな?と。
コンデジの方は既にそれなりにラインナップも絞られていて、
絞られているが故に(?)
動画マニア的な方たちの間では、特にFZH1などは”最早これはビデオだろ”という様な書き込みをされているのを拝見するくらい
特に動画系のスペックは他社に対して高く評価されているという私の認識ですが・・・
だいたいこの手の決定は、開発現場の士気ややる気とは無関係に、記事で言えば社長の意向を組んだ”本社の経営企画部”なるところがガリっと決めてしまうことだと思いますので、
利益を出す見込みが無ければバッサリいかれてしまうのかな?と。
レンズ交換式カメラの方は、システムカメラなので、さすがに(今後のパナソニックの民生分野での信用失墜などを考慮すると)安易に撤退することは難しいと思っているのではないかと思うのですが、
やはり利益が出せる見込みが無いと判断された際には、”止む無し”の判断もあり得る立ち位置の会社かなと・・・
ここで話は逸れるのですが、
”どこの会社のレンズ交換システムを買ったら今後も安心なのでしょう?”
≒”どこの会社だったら、会社が存続する限りレンズ交換式カメラからの撤退はしないでしょうか?”
上記、二つの命題(?)は(会社の潰れやすさ?の度合いから)厳密には同義では無いですが、
最近私はそろそろレンズ交換式カメラを買い替えようと考えていることもあり、よく考えてしまう命題(?)なのです(^^;)
(私はそこまでシステム≒レンズを買いそろえる人間では無いものの、それでも何本かは買うので、やはりショボい資産でも資産は資産なので考えてしまいます^^;)
個人的に思うに、
【キヤノン 及び ニコン】
”カメラ事業を切らないと会社が潰れる”という段にならない限り、赤字でも何でも意地でも事業継続する
↑ブランドイメージを司る事業、祖業、”カメラと言えばウチ!”というプライド、etc・・・から
【ソニー】
今や上記2社に次ぐ世界第三位のカメラメーカー
全社の業績もボチボチで、何よりカメラ事業で黒字
そして近年恐らく最もシェアを伸ばしている会社
世界一のイメージセンサ事業も関係会社に抱えるサブのメリットもあり、当面事業的にやめる必然性が見当たらない
また、同社のカメラ関係の偉い方も頻繁に「家電屋のカメラと言われないように、真のカメラメーカーと認められる様に真剣に取り組んでいる」という趣旨の発言があったり、
何よりその気持ちが現れている様なフルサイズミラーレスを中心とした充実したラインアップ・・・
といったところから、やはり当面安泰
【富士フイルム】
中判ミラーレスカメラを発表するまでの気の入れようで、また会社の経営も安定・・・というところから、結構長期的に安心かなと
【オリンパスとリコー(ペンタックス)】
双方とも、以前何かの記事でそれぞれ
「カメラ事業は医療カメラの技術の種。やめたら次の種が無くなる」
「皆さんいったいいつカメラをやめるのか?といつも聞かれるが意地でもやめない」
という様なニュアンスのことを”社長が”言っていたと思いますので、
同じ社長の内は大丈夫で、そして、
オリンパスは(ひと時は大変まずかったものの)最近の会社としての業績は安定。
リコーは社長の発言だとちょっと根拠がよくわからないので怖いですが、しかしそもそも
ペンタックスをわざわざ(?)買収してまでカメラ事業を続けているので、買収した'11年時点での事業継続の意思は堅かったと思います。
【シグマ】
FOVEONを買収した本気と
山木社長以下、「FOVEONセンサのカメラを作ったお陰で、レンズの解像度を正確に測定出来る様になり、レンズ開発にもカメラ事業は生きている」といった趣旨の発言があったと記憶。
もちろん会社が傾きそうになったら真っ先に切られる事業ながら、
どちらにしても山木社長の目が黒い内は(?)
マウント交換サービスで、カメラ事業が消えてもレンズ資産は生きそうな気がする・・・
・・・
という様なことを徒然と考えると、
やはり(?)レンズ交換式カメラ事業を一番に断念する可能性の高そうなのがパナソニックなのかな?と考えてしまうところがあります(^^;)
オリンパスがマイクロフォーサーズシステムを続ければ、パナソニックのレンズ資産はそちらで活かせるという逃げ道もあることも、
そして、過去同社幹部の口からカメラ事業に熱い思いのこもった発言を聞いた記憶も無いことなどもちょっとその思いを助長する面もあります。
二番目がリコーくらいかなと。
ちなみにレンズ交換式システムは持っていないので、はなから候補には入りませんが、CASIO。
昨年のCP+までの「高速連写やシャッタータイムラグが小さく、シャッターチャンスに強い」「高速連写を活かした、露出・ホワイトバランス・ISOのブラケット機能」などを押していた同社は個人的には好きでした。
が、今年の同社のCP+の展示には個人的には幻滅しました(--;)
・ゴルフ (これは昨年もですが)
・自撮り (美白、足長美脚撮影機能)
↑'17年、今年のCP+のカシオブース
”もうカメラはスペックで売る時代じゃない”
という主張は理性では理解できるものの、このブースの本能的な居心地の悪さたるや・・・(^^;)
この様に雰囲気を抑えるための写真を数枚撮って、新しく発売されたカメラの進化点が美白と美脚エフェクト(?)だけだったことを聞いて、素通りして終了しました。
「お前みたいな奴を対象にしてないよ」
というブース企画担当者の声が聞こえてきそうですが(^^;)
残念ながら個人的にはこの路線が続く限り、カシオと私のつながりは、今持っている同社のコンデジが最後かなと
で、パナソニックの話に戻すのですが、
自分では今のところ動画を撮ったりしないものの、同社の動画に強いデジカメにはかなり興味を持っています。
というのは
以前もinterBeeなどのエントリーで何度か主張してきた通り、
どちらかと言えばムービー系のimagerの方がスペック的には面白い(≒注目に値する)ものが出てきやすいと感じるからです。
中でもパナソニックは、GH2を発売した頃から(恐らくGH2発売の頃は、キヤノンEOS5DmarkⅡ同様?特にそこまでムービー系のエンドユーザーを意識はしていなかったと思うのですが、)
ハイアマやプロにその存在を注目され、以後着々とGHシリーズはムービー系の機能を強化し続け、GH4で遂に4K動画(30p)対応。
その排熱処理の上手さは(私は門外漢であるものの)恐らく他社を一歩リードしていると感じます。
そして今回満を持してのGH5の発売。
上記の通り注目していたので、本当はこのカメラの”気になるスペックまとめ”みたいなエントリを立てたかったのですが、発表時期にあいにくタイミングを逸していたので諦めていました・・・
・・・ところ、幸か不幸かGH5の発売前後にこのパナソニックのリストラ記事。
どさくさに紛れてf(^^;)タイミング遅いですが、この機種について備忘録的に記録を残しておこうと思います。
以下主には”GH4との違い”観点です。
◆プレビュー、ファンクションキー@レンズ向かって左下にボタン一つ追加
◆背面にジョグダイヤル一つ追加されてる
◆USB-C端子 (給電用。充電は可能?)
◆μHDMI端子だったところが通常HDMI端子になった ≒抜けにくい
◆Dualスロットになった (リレー、バックアップ、種類別など対応)
◆20.3Mpix
◆ビーナスエンジンも進化
◆body内5軸手ぶれ補正搭載 5段分 他Dual IS対応
◆4K60p動画
◆422 10bitの内部収録可能 ←世界初 4K30pまで (60pはさすがに8bit)
↑10bitでのlog収録映像でのグレーディング耐性が大幅up
◆6Kまたは4Kのバーストショットが撮れる=6Kphoto 4Kphoto
6K時は30p 4Kは60p(150Mbps) 4K30pで400Mbpsがファームアップで後に対応
6K30p時は自社コーデック
◆防塵防滴 ←GH4もそう -10℃に公式に対応
◆368万ドットのEVF
◆”クロップ無し”の4K動画が可能になった (GH4は1.2倍程度のクロップだった)
↑広角が弱くならないというメリットあり
◆背面液晶の画素数増加
◆AF測距点数増加
◆容積12%増 700数十gの重量
◆長回し可能(30分制限無し)
◆ローパスフィルタレスになった
◆ローリングシャッタも改善された? ←まあ60fpsになってハイフレームレートになってるのだから、恐らくその可能性は高いけど
◆4Kで倍フレームレートになっているので、NDフィルタが必要になる頻度が減るというメリットも?(まあその分感度は必要になるので、暗時は結局30pに落とす等の対応が必要かもだけど)
赤字部分が特に素晴らしいと個人的に感じるスペックで、青がそれに準じる部分。
皆さんおっしゃられてますが、やっぱり
◆4K60pを達成しながらbody内手ぶれ補正に対応したこと
これが第一に凄そう。放熱ほんとに大変そう。
あとは
◆422 10bitの内部収録対応
↑これはムービー、シネマの本格的なカメラを専用に出している他メーカーはたまったもんじゃない価格破壊行為に感じます。
まあPANASONIC自身も
超ハイエンド含め、シネマカメラを
発売しているので自社カメラの販売にも影響が出そうな気がしないでもないですが(^^;)
↑つい最近、
CINEMA5Dという海外の有名なCINEMA系サイトで、”この10bitLogデータ映像は今一つ”という様な評価結果(?)が出ていて、真偽のほどが気になるところではありますが・・・
そして
◆クロップ無しの4K動画
これはimagerマニア的観点で、
恐らくGH4の4Kはドットバイドットでの切り出し4Kだったためにクロップされたのだと思いますが、
今回クロップされないということは、イメージセンサの内外どちらかは断定できませんが、(かなりな確率で間引きでは無く)加算/平均(いわゆるビニングというやつ?)処理で全画素データを用いての4Kになっているのだろうところの処理をどうしているのか?
イメージセンサ内部での処理なら個人的にはそこに興味をひかれました。
(
つい最近、ソニーの奇妙な?平均処理?も公になったばかりですし^^;)
と、いう訳で、GH5自身は、日本の動画系youtuberさん達の間で大興奮&大好評みたいですし、GHシリーズ自体は安泰だと個人的に予想しますが、
その他のパナソニックデジカメが今後どうなるのか?
まずここ2~3年くらい要注目ですね。
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