さて、今年も
IFAが始まりました。
今年はphotokinaイヤーですので、ガジェット好きには堪らない(?)GoldenWeekがここから始まり、
IFA @ベルリン :9/2~9/7
IBC @アムステルダム:9/9~9/13
photokina@ケルン :9/20~9/25
上記に加えて、
新型iPhoneなどのアップルの発表会が9/7ですか。
正直アップル発表会は例年と比較して今のところ日本では全く盛り上がっていない気がしますが、カメラは”Plus”の方はDualカメラになることが濃厚な様子で、弊blogで取りあげる程度には話題がありそうでしょうか。
廉価なコンデジに関しては私が興味を無くしているため、チェック漏れはありそうですが、
IFAで気になる機種としては先週リンクした広角19mmスタートの
カシオのEX-ZR4000くらいなままでしょうか。
ニコンのDLシリーズの発売が予想していたものよりも更に遅れる様な噂もあり、このままでは(カメラの格は異なるものの、)DLシリーズの一番の特長であった(?)”18mmスタートの広角レンズ”の市場価値(?)が若干下がりそうな気がします。
むしろIFAのカメラ関係で個人的に注目したのは、
ソニーのXperiaのスマホにRGBC-IRセンサ、レーザーAF、そして5軸手ぶれ補正が搭載されたモデルが発表されたことでしょうか。
ますますコンデジの立場が・・・以下(ry
レーザーAFはToFセンサを搭載したタイプでしょうか?
それ以外にも、RGBC-IRセンサは、記事を見るとオートホワイトバランスにしか使わない様な記述になっていますが、
・何か純粋な撮像面でも使用されたりしないのか?
・恐らくRGBCとIRは一体系のセンサなのではないかと予想しますが、具体的にはどの様な構造になっているのか?
というあたりは興味があります。
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また、
搭載カメラのセンサ画素数とサイズが2300万画素で1/2.3インチであることから、
きちんと計算していませんが、恐らく画素ピッチは1umジャストになっていると予想され、
まず間違い無く搭載素子はソニー製でしょうから、
ソニーも自社スマホに遂に1um□画素ピッチセンサを搭載し始めたということですね。
その他、imagerとは関係ありませんが、いちガジェット好きとしては、
レノボのYogaブックの
”デジタイザーを兼ねた凹凸の無いキーボード”
最近のpcで久々に目新しい機能として、そろそろ機会があればノートpcを買い替えたいと考えている者として非常に気になりました。何故かお値段もそんなに高く無い様子ですし・・・
まあ、と言いながら、やはり物理キーボードじゃないと実際はキツイですし、サイズもちょっと10インチでは小さいので、実際にこれに買い替えることは無いとは思いますが(^^;)
そして、この一週間、imagerマニアが最も気になるニュースとしては、
CANONのグローバルシャッタセンサの発表と、
早くもそれを採用したと思われるハイエンド(≒フラグシップ?)CINEMA EOSのC700の発表です。
正確には、”グローバルシャッタセンサ搭載モデル
も用意した”ということで、
C700自体にはグローバルシャッタモデル以外の通常の(?)ローリングシャッタセンサ搭載でEFマウントのモデルと、”それに加えて”グローバルシャッタ機能搭載センサ採用でPLマウントのモデルの2種ラインナップされる様です。
マウントは後からサービス対応で変更可能な様ですが、
発売当初のラインナップ構成として、以下の組み合わせのモデルしか用意しなかったのは少し興味深いところです。
ローリングシャッタセンサ搭載 ⇔ EFマウント
グローバルシャッタセンサ搭載 ⇔ PLマウント
シネマ業界の客層としてそういうものなのでしょうか?(^^;)
希望小売価格は無し(≒オープン)ながら、
実勢価格はそれぞれ税抜きで¥300万と¥330万ということで、(マウントも異なるのでなんともですが、)このグローバルシャッタ搭載/非搭載の約¥30万の差を、買う側はどう見るのでしょうか?
(というか、この手の価格帯のカメラはもうほとんどが用途に合わせてレンタルでしょうか^^;)
その他、グローバルシャッタセンサ搭載モデルと通常ローリングシャッタ搭載モデルの間で大きな違いが、
・
グローバルシャッタ搭載モデルではDualPIXELCMOSAF非対応
な点。
原理的にグローバルシャッタセンサは画素部にメモリを搭載しなければならないため、恐らくそのメモリの面積分、
デュアルピクセルCMOSAF用に画素を2分割する余裕、もしくは2分割したデータを別々に読み出す用の画素回路の余裕、そのどちらか又は両方の画素部の面積を確保できなかったせいで、グローバルシャッタ搭載モデルの方はデュアルピクセルCMOSAF非対応なのではないかと個人的に思います。
さて、ここからは受けは悪いですが(^^;)、私の興味の赴くところ、性コリも無く
Fossum教授のフォトンカウンティングデバイスの続きです。
(例によってoriginalの論文は
ココからダウンロード可能です)
※また、ここから読み始めると、全く意味不明と思われますのでf(^^;)、ご興味おありの方は先週までの弊blogエントリも是非お読みになってからどうぞ
↑ pump-gate技術は、4画素(≒4jots)の読み出し回路共有レイアウトも可能ですという図
しかしこれは現行のCMOSイメージセンサでも用いられている技術であり、特にpump-gate技術固有であはありませんね。
今回は
TSMCの65nmプロセスを用いて上図CAD通りのセンサを試作しており、
一つのjot(≒画素)ピッチは1umとのこと。
メリットは、レイアウト効率が良くなるため寄り画素ピッチを小さくしやすいこと
デメリットは、FD部を画素ソースフォロワと接続するための内部メタル配線をより多く必要とするため、FD部の寄生容量が増加し、コンバージョンゲインが落ちること
上記メリット/デメリットも、現行CMOSイメージセンサと同様の様です。
↑結果、先週までのエントリで紹介した以下3種の試作センサの
・tapered pump-gate jot (CGゲインの特性は最も良いもの)
・shared pump-gate jot (画素ピッチは最も小さくしやすいもの)
・Non-Shared pump-gate jot (今回の試作のリファレンス≒見せしめ?上記二つの特性が良いセンサの引き立て役^^;)
上記それぞれの、以下特性項目の一覧
・コンバージョンゲイン
・読み出しノイズ
・暗電流(常温と60℃)
・Lag(≒PDからFDへの読み出し非効率さ?・・・つまり小さい方が良いもので、表示されている電子数が大きいと、それだけPDからFDに転送されずに読み残されてしまう電子が多いという特性項目)
かいつまんでまとめると、
中でも相対的にフォトンカウントに最も適しているのがTPG Jotで、コンバージョンゲインが大きく(410uV/e-)、そして読み出しノイズが小さい(0.29e-rms)
逆にコンバージョンゲインと読み出しノイズは相対的に劣ってしまうが、本来のこのQuanta Image Sensorというコンセプト(例えば200nm画素ピッチで10億画素という)画素ピッチなどの実現に最も近い条件なのがShared PG Jot(つまりレイアウト的に狭画素ピッチ化に適している)
ということになりそうです。
↑これが未だわかったようで分からない図(^^;)
「わからないのに載せるな」という話なのですが、
今回の試作センサは、それぞれの条件品が32x32jotで作られており、
それをsingleCDS(つまり通常の一回の相関二重サンプリング)にて読み出し、
温度条件は室温で読み出したものの、
(a) ”Golden jot”と彼らが呼んでいる最も読み出しノイズが小さかった(0.22e-rms)jot
(b) PGjotの割と平均的な読み出しノイズ=0.32e-rmsであったjot
(c) shared PG jot で読み出しノイズが0.42e-rmsであったjot
上記それぞれの測定結果なのですが、
いわゆる露光量も(a)→(c)に向かって条件が悪くなっていっている(減っている)ようで、比較として何故これが掲載されているのか私は理解できませんが、
ひとまず(c)よりも(a)のGolden jotは、人手の山がシャープに隣の山と分かれており、この一山一山が横軸でちょうど1電子の差に相当するため、フォトンカウントできてるんだよ ということが言いたいと思われる図です。
(人手の根元がまだ分かれきっておらず、この分かれきらないところの出力jotやフレームはどちらの山に属するものかわからなくなるため、フォトンカウントとしてはまだ未達成なところだと思われます)
↑フォトンカウント出来ているということを他の方法を用いて示そうとした図
読み出しノイズ:0.28e-rmsの jotにおいて、温度やCDS条件はそのままに、
・極低照度下において蓄積状態を保持したまま
FD電位を連続して読み出し続けた結果
つまり、FDに転送されてきた何等かの電子(光による信号、ないしは熱ノイズ電子)を読み続けた結果、
縦軸の一目盛りが1電子で、その値が”ステップ状に変化している”(←厳密にはoriginalデータを平滑化した後のオレンジ色の線において)ことから、少なくともこのjotにおいてはフォトンカウントが出来ていることを示している様です。
今週はこの辺で途中ですがまた終了ということで(^^;)
またいつか再開すると思います。
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