デジカメ / デジタルビデオカメラ / スマホ用の撮像素子(イメージセンサ/imager/CMOSセンサ)について、マニアな情報や私見を徒然なるままに述べるBlogです(^^;)
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記事の主旨ではありませんが、プロセッサーA6の話は、当時、有名でしたので記憶があります。
Samsung(IBM系プロセス)とTSMCとでは、プロセスが異なる上に、Appleが欲張って、32nm→28nmにルールを進めようとしたため、移転がスムーズに進まなかったという話だったと思います。
ファブレス企業がファンドリーを選択しようとすると、余り自由度が無いということは、この直前に、生存競争の一種の死線があったからだと思います。つまり、生物学で語られる、恐竜の絶滅線 K-T線のようなものが、40nmと32nmの間にあったと個人的には考えています。
分かり易い例では、日系の大手半導体メーカーを考えれば良いと思います。全メーカー(東芝のNANDフラッシュを除いて)が45nmもしくは40nmを終着駅にして、これ以上、前に進むのを断念しました。つまり、国内に32nm以降のロジックデバイスを作ることの出来るラインは無いのです。
技術的側面から見れば、確かに、大きな変動要因(振り落とし要因)が有りました。絶縁膜はHigh-Kに変えざるを得ない時期でしたし、ゲート電極もpure metalに変更する必要がありました。おまけに、露光もダブルパターニングを使わなければ、デバイスができません。ケータイ関連等の特別に大きな客を確保していない限り、投資は出来なかった訳です。
不幸にしてこれ以前も、投資ストレスは厳しかったはずです。バックエンドのLow-Kは1種類のものではなく、世代ごとに材料が異なる場合もあり、露光機もドライから液浸に更新していく必要がありました。じわじわと消耗して行くうちに、リーマンの騒ぎが来たという感じでしょうか。
2010年頃を境にして、大勢は決まり、寡占化が明確になったような気がします。先端ルールで製品を製造できるメーカーが5本の指にも満たなくなった訳ですから。それまで、多様性の中で半導体技術を競っていた世界は、様変わりしたのです。
Appleの例とは逆ですが、TSMCで製造していたQualcommのSnapdragon(プロセッサー+ベースバンド)は、TSMCの供給不足を理由に多社購入を当時、模索していました。12インチで10万枚規模のメガファブを複数持つ、TSMCで供給不足が発生するという話も驚きながら、これ程、美味しい話しに、対応出来るメーカーがほとんど無いというのも、薄ら寒い現実です。
極端な話しは、余り語られませんが、極論すれば、人間の世界には、結局、3つプロセスしか、生き残らなかった、と言えるのではないでしょうか。
インテル、TSMC、IBMグループ(SamsungとGlobal fundry)
この内、GFについては、本当に順調に立ち上がっているのか、という感はありますが。
ここで、Imagerに立ち返って、将来像を考えると、TSMCをパートナーにしているOmnivision等は予測し易いと思います。ロジック用の生産設備は今だに更新され続けていますから、TSMCで5年位前に導入された大量の設備は、旧式になり、ロジックデバイス用には使えなくなっているはずです。但し、Qualcommにしろ、Appleにしろ、大量の注文があった訳ですから、これらの製品によって製造装置の原価償却は終わっているはずです。このポイントで、ImagerやLCDドライバー、車載IC等、レトロプロセスを使う製品群の出番が回ってきます。
現在のImagerの生産状況は、5年前のロジックの生産状況を見れば良い訳ですから、だいたい45nmルール程度と予想できます。TSMCばかりでなく、Samsungも同じようなペースでしょう。ロジックデバイスのビジネスが何らかの理由で行き詰らない限り、このトレンドは続くような気がします。(EUV露光機の開発遅延は、その理由になり得るかもしれませんが)
国内勢を考えると、SONYの鶴岡確保は、40nmまでの道筋を付けたのだな、と見てました。更に、この後、どうするかは、見守っていますが。
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