さて、しばらく経ってしまいましたが、今年も
interBee@幕張メッセに行って来ました。
今年はシネマカメラについて、4月のNABではエントリを立てず、
9月のIBCで特定のカメラについてちょろっと書いただけなので、せっかくなのでここでまとめておきたいと思います。
※interBeeとは何ぞや?そしてimagerマニアであるはずの私が何故このイベントに興味を持っているのか?そして、昨年までの何となくのトレンドなどを追いたいという方は、
昨年以前の弊blogエントリを参照ください
↑ここ13年のinterBeeの来場者数 及び 出展者数
[3回]
出展者数は順調な伸びを見せ続け、
来場者数はリーマンショック時に一旦落ち込み、その後は2004年レベルで一定。
昨年50回目の記念回(?)ということでご祝儀的に増え、今年はそれよりは減ったものの、リーマンショック前の数字に戻っています。
来場者数が昨年増加した理由と今年さほど減らなかった理由は私には明確ではありませんが、
やはり4K放送(←未だ地上波での放送予定はありませんが)設備やワークフローを実際に現場に導入しなければならない関係者が増えたため≒そういう時期にさしかかってきたため、昨年からの来場者数が増えたのではないのかな と個人的に考えています。
また、来場者数の絶対数は少ないながらも、
CEATECとは対照的なトレンドを描いているイベントです。
ただし、海外からの集客力が低いという課題(?)はCEATECと同様で、凡そ3.6万人の内、海外からの来場者数は820人と、3%にも満たない割合です。
また、3日間のイベントですが、水~金曜の平日開催で、三日間の来場者数は凡そ1.2万人ずつという平均的な人出で、どの開催日が空いているか?というような特徴が無いというのも特徴です。
さて、では実際の今年のinterBeeに赴いた私の所感や事実、気になった点などを備忘録として記させて頂きます。
①各社からカメラ関係の会期中のサプライズ発表は無し
②(会期中に限らず)新規の4Kカメラやイメージセンサの直前発表もなかったと思われる(一部放送局向けはあったか。シネマ用は無し)
上記①&②のためもあり、イベントとしての派手さは無かったように感じました
③しかし、今年は明らかに”HDR”がキーワード。2~3年前の”4K”を彷彿とさせる
④その他、IP伝送、360°映像、それと絡んでVRあたりがHDRに続く準トレンドな感じ
⑤CEATEC同様、interBeeでも、昨年と比較しても各社のブースが簡素というかお金を掛けなくなっているのを感じた
⑥(カメラ自体は動画に力を入れている様に感じるが、)ニコンはやっぱり今年も出展していない
⑦今年は、各社ブースでのステージイベント(セミナー?)が激減しているイメージ(スペース及びコスト削減の一環か?)
⑧HDRが来そうなので、今後シネマ系だけで無く放送用のカメラでも”Log収録”可能な機器と概念が広がるか?
⑨縦撮り動画の世界、もしくはアスペクトフリーな動画が今後くる?(←人々の動画コンテンツの視聴形態がスマホ等のモバイル機器が主流になってきているため)またそういうのに適した撮影機材も今後広がる?
今度は以下から、弊blogで採り挙げたことの無いカメラを中心に写真を列挙していこうかと。
ちなみに4Kカメラに限定してしまうと、ここに記録として残しておく新規カメラはほぼ無くなってしまいますので、4K以外のカメラも今年は掲載しておこうと思います。
【DJI】
以前の弊blogエントリで、”
DJI(基本的にはドローンメーカー)が
カメラ事業にも参入”というようなことを書きました(←後半部分)が、その時のカメラ以外にも↓以下の様なカメラも
↑DJI
Osmo
特徴は何と言っても同社お得意技術の3軸ジンバル機能(つまり通常カメラ風に言うと
3軸手振れ補正機能内蔵)搭載と、あとはモニタは搭載されておらず、
”モニタ搭載機構”を持っている・・・つまり、”モニタには自分のスマホを使ってね”という思想のカメラというところ。
及び、写真下部のグリップをガンスタイルで(?昔のサンヨーXactiの様に)握った際に、親指の位置にあるIBMのトラックポイントの平べったい版の様なボタンをグリグリすることで、
上部のカメラ部がパン-チルトする”パンチルト機構”搭載なところ。つまり、撮影者がの体や腕をそちらの方向に動かさなくてもボタンを向けたい方向に押し込むだけでパン-チルトが出来てしまうところ。
あとは自撮りも大いに意識されたつくりで、写真では向こう側になる、今度は人差し指の位置にあるボタンを確か二度押すとカメラが180°回って瞬時に自分の方にレンズが向くこと。
撮影画角が凡そ90°程度とのことで、GoProなどに比べると半分強程度。←この良し悪しは使用用途次第かと。
基本的には手持ち動画専用機を想定しているカメラで、時流に漏れず、こんな小さなカメラ筐体部でも4K動画記録可能。
業界関係者にも大いに注目されていたようで、
今回さまざまなところでレビュー含め最も採り上げられていたカメラなのでは?と。
【SONY】
今回カメラはPXW-FS5がメインだったかと。これは
既に写真も含め弊blogで取り上げ済み(←前半部分)なので割愛。
その他”
マルチパーパスカメラHXC-P70”というのが新製品で出ていました↓
【Panasonic】
皆さんよくご存知の(?)
GH4、そして
VARICAM35、そして何と言っても今回のパナソニックの目玉は”3倍速い赤い奴”↓(笑)
↑AG-DVX200
・レンズ一体系
・撮像素子光学フォーマットサイズ:フォーサーズ
・4K60pまで可能
・4K60pで150MbpsをSDカードに収録可能
これで64GBで55分くらい記録可能
【Canon】
2.5億画素センサ、C300markⅡ搭載撮像素子が展示してありましたが、それらは既に
弊blogで取り上げ済みなので割愛。
↑2.5億画素センサ搭載、
2.5億画素カメラ試作機
試作機と説明されなくても一見して試作機ですね(^^;)
↑ 2代目に進化した
CinemaEOS C300markⅡ
既に発売済み。
基本今年のキヤノンのブースのメインカメラはこれのはず。
初代とは異なり、
・4K動画撮影可能になったこと
・DualPIXELCMOSAFは当然最初から搭載で、そのAF可能範囲が画面の割と周辺部に近いところまで広がったこと
・マニュアルフォーカス時に▲▼▲みたいな三角マークでフォーカスアシストしてくれる仕組みが初搭載されたこと
などが進化点か。4Kが30pまでなのが若干痛い!?
↑ISO400万相当まで高ゲインで撮影可能なことで話題になった”
ME20F-SH”の、実使用形態での展示
中央部の立方体がカメラ本体。
本体のみでは映像収録不可のため、後部に収録機を設置。
その他、レンズ、ビューファー、モニタ、バッテリーも実装した例。
動画専用の
フルサイズでFHD(≒大画素ピッチ)カメラ
【RED (Digital Cinema Camera Campany)】
RED WEAPONという筐体↓(?)を割と最近発表したところ。
もう
¥600万からする売り物のカメラにドクロの彫り物がユーザーの希望の有無に関わらず強制的に入っちゃってるところが(カメラのネーミングと合わせて)もうなんとも(^^;)
↑筐体という表現が適切か不明(←RED社のカメラは、自作PCの如く、筐体の中身をゴソゴソとグレードアップしていく方式なので)。
現在Weaponに載っている撮像素子は、以前から存在する
6K Dragonセンサ。
しかし、
今年中に8Kセンサへの換装サービス(有料)の開始をRED社自体はアナウンスしており、デジタルシネマ業界を牽引してきたREDは遂に他社に先駆け一足先に8Kワールドに突入!?
その他、IBC時期くらいに
”RAVEN”(レイヴン)という、比較的同社の中ではコストパフォーマンスに優れた機体の発表を行っていたのですが、何故か日本市場には気合を入れていないのか、今年のinterBeeへの同機の展示は無いのだとか。
なので写真無し。
【GoPro】
毎年同社の展示はそういう傾向にあった気がしますが、今年は特にひどかったような・・・
イメージ先行というか、”ブランドのイメージ”を定着させるようなプロモーションビデオを流し、車を展示し、実際のカメラの展示はほぼ無いという・・・
(↑触れる状態に無く、既にパッケージングされてお店に並んでいるような状態のものがフックに吊るされている程度)
そしてタイミング的にも最近発表や発売された様な同社のカメラも無し。
あえて言えば、
最近ポラロイドから訴えられたこのカメラ↓が今売れているのかどうかが個人的興味あるところです。
↑
HERO4 Session
ちっちゃくてコミカルでかわいく、ちょっと気になっちゃうデザインです、個人的には。
ちょっと一回では他の会社のカメラたちを載せ切れなかったので、残りは来週に持ち越そうと思います(^^;)
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