デジカメ / デジタルビデオカメラ / スマホ用の撮像素子(イメージセンサ/imager/CMOSセンサ)について、マニアな情報や私見を徒然なるままに述べるBlogです(^^;)
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
科学計測用デジタルカメラメーカーの技術営業の方から聞いたのですが、現在のセンサーではADCの変換揺らぎが主なノイズ源なのだそうです。今後は、imagerマニアさんが注目されているように、A/D変換方式の差別化と高性能化が始まるかもしれません。
Sub-LVDSについては、IEEEへのリンクも示されているXilinx社の資料が分かりやすいと思います。
http://japan.xilinx.com/support/documentation/application_notes/j_xapp582-ccp2-sublvds-hr-io.pdf
>hi-lowさん
>科学計測用デジタルカメラメーカーの技術営業の方から聞いたのですが、現在のセンサーではADCの変換揺らぎが主なノイズ源なのだそうです。
この次のエントリの方で(解釈が正しいかどうかはともかく)ON Semiconductorのセンサは列アンプ前回路(≒画素)が2.2電子で、列アンプ以降が約3電子 という風に読めそうに個人的には思います。
列アンプ以降というとほとんど素子としてはコンパレータしか存在しないので、確かにONSemiの1.1um□の狭画素ピッチセンサにおいても、(少なくともアナログゲインの低い内は)おっしゃられる様にADでのノイズが主と言っても差し支えない結果な様に思います。
そして、このSamsungのセンサのコンパレータの出力の帯域制限を掛けすぎな印象を受けた件ですが、もしかしたら、コンパレータのキックバックノイズ(コンパレータが反転した際の近隣隣接列コンパレータ入力部のアナログ信号への振動)低減を狙っているのかな?とか思い始めました
まあ疑問の元からして正しい感覚か怪しいところからの勝手な話の展開ですが(^^;)
ちょっとググってみました。富士通のサイト
<http://img.jp.fujitsu.com/downloads/jp/jed/brochures/find/26-1j/06-09.pdf>
の説明によると、
LVDS 2.5-3.3V
subLVDS 1.8V
だそうです。Imager マニアさんの予測は当たりですね。
>hmbさん
>ちょっとググってみました。富士通のサイト
わかりやすい資料ありがとうございますm(__)m
subLVDSの方は、LVDSに対して低電圧≒低消費電力であることと引き換えに、maxの伝送速度が劣るというトレードオフがあることも同時に理解できました。
こういう優劣があると、チップ設計者が仕様に合わせて選ぶということが理解できるのですが、
同じ表1にたまたま並んでいるD-PHY(≒MIPI?)の方は、LVDS系の規格に対してすべて同等以上の特性が出せる様に読めてしまい、
これだと”なんだ。だったらなんでもかんでもいつでもどこでもD-PHYの方を選どけばいいじゃないか?”
と思ってしまい、D-PHYのLVDSに対するデメリットはなんなのか?という新たな疑問が芽生えてしまいました(^^;)
こんにちは。たまたまたどり着きました。LVDS専門ではありませんが、ASICの開発でLVDSの設計を行ったことが有ります。LVDSは、電源電圧の違いではなく、コモン電圧VCMと振幅の違いです。LVDSはOutP/OutNの差動電流出力を100ohmの抵抗に流します。sub-LVDSでは、1.5mA-typ、LVDSでは、3.5mA-typです。100ohmなので、それぞれ振幅が、150mVと350mVになりますね。したがって、sub-LVDS/LVDS共に1.8V-Transistorで設計・駆動することができるわけです。勿論、3.3V-Transistorでも駆動可能です。
HSTLは、50ohmの終端抵抗を中間電位に接続しますので、電流がバカスカ流れます。例えば、出力Lowの時、0.9V/50ohm=18mAです。ASICの設計段階で、この電流を顧客が嫌がることが多いです。
>Analog Designer
初めまして。imagerマニアといいます。
>LVDSは、電源電圧の違いではなく、コモン電圧VCMと振幅の違いです。
(中略)
>勿論、3.3V-Transistorでも駆動可能です。
丁寧にありがとうございます。
つまり、コモン電圧が低く、振幅が小さいsubLVDSの方がより低い電源電圧回路として使用することが可能になる≒低消費電力化には向く。
ただし、低電圧にすることが可能なだけで下げて使わなければならないことは無い≒3.3V電源とトランジスタでも構成可能 という理解で良いでしょうか。
>HSTLは、50ohmの終端抵抗を中間電位に接続しますので、ASICの設計段階で、この電流を顧客が嫌がることが多いです。
MIPIはHSTL (High Speed Transceiver Logic) にジャンル分けされるのでしょうか?
そしてググるとこんな回路が出てきました↓
http://www.laogu.com/wz_41974.htm
SRAMで使用される規格なのでしょうか。
正直動作原理を理解していないので、中間電圧にインバーター出力を吊るメリットが皆目わかりませんが、確かにこれで高速駆動した暁には結構電流流れそうですよね(^^;)
今後も可能であれば色々とよろしくお願いします(__)
電源電圧のご質問だったので、そこが分かりやすく書いてある資料をご紹介したのですが、subLVDSとD-PHYにはここに書かれている他にもいろいろ違いがあるはずです。LVDSはPCの世界から出てきた規格で、D-PHYは携帯電話の世界から出てきた規格ですから。
インターフェースの規格は、使われるシステムで決まる話なので、普通はチップ設計者に選択の余地はありません。
>hmbさん
>インターフェースの規格は、使われるシステムで決まる話なので、普通はチップ設計者に選択の余地はありません。
その通りですね(^^;)
ありがとうございます。
システム側の設計者は何を基準に選んでるんですかね?
D-PHYの方が単純にモバイル機器向けにコネクタが小型とかなんですかね。
すると
imagerマニア さん、
遅ればせながら、はじめまして。CCDの頃にフロントエンドの設計をしていたので、CMOSに取って代わられた今でもImagerには興味ありです。
経験上、大雑把に産業用の商品ではLVDS、コンシューマーではsubLVDSが選択されることが多いです。信号振幅がLVDSの方が大きく、ノイズ耐性があるからです。また産業用の場合、LVDSのケーブルを長くしたい要求が有り(コピー機とデジカメの配線の引き回しをイメージしてもらえば分かると思います)、sub-LVDSでは、ノイズ耐性が心配になります。
MIPIは、物理PHYとして、HSTL(SSTL)を採用しているという考え方です。MIPIの仕様の大半は、信号プロトコルの規定です。中間電圧に抵抗で吊るのは、終端抵抗を用いて波形整形を行っているということです。コンシューマでもEMIに対する規制が強くて、EMIを考慮した設計を行わないと、いけないようです。
>Analog Designer
色々丁寧な説明ありがとうございました。
返信コメントが遅くなり、申し訳ございません。
>遅ればせながら、はじめまして。CCDの頃にフロントエンドの設計をしていたので、CMOSに取って代わられた今でもImagerには興味ありです。
そうだったんですね。
そのご経歴であればimager自身のアナログ読み出し部分の回路設計にも役立ちそうですが、今はimagerのお仕事はされていないのでしょうか?
>経験上、大雑把に産業用の商品ではLVDS、コンシューマーではsubLVDSが選択されることが多いです。信号振幅がLVDSの方が大きく、ノイズ耐性があるからです。(中略)sub-LVDSでは、ノイズ耐性が心配になります。
なるほど。結局差動伝送であっても、理想的な状況など無いので、ノイズを心配しなければならない環境であれば信号振幅が大きな規格を選ぶ必要があるということだと理解しました。
今後もわからないことや誤ったことを書いていましたら、ご指摘&ご教示願えれば幸いです。
最近のM-PHY,C-PHYは関わってないですが、D-PHYは経験あるので少しだけ。
途中で出ているXilinxの回路は、MIPIに対応していないFPGAで仮に通信するための物です。
通常の回路は、ここの8ページの右側のような送信回路です。
http://www.ocw.titech.ac.jp/index.php?module=General&action=DownLoad&file=20131224515019-69-0-92.pdf&type=cal&JWC=20131224515019
受信側もLVDSと同じアナログのコンパレータです。
MIPI D-PHYもLVDSも基本は同じ、電流出力のドライバです。
LVDSはコモンモードが中間電位なのに対して、MIPIでは片側がグランド基準になっています。
昔はICといえば3.3Vとか1.8Vとか大体決まっていたのですが、最近のICでは低電圧化に加えて、電源電圧がばらばらになってきています。
その中で中間電位を送受信IC間で揃えるのが難しいため、最近の高速IFはグランド基準になってきています。
MIPI D-PHYの方が良いじゃないと言う指摘はその通りで、性能だけ考えればLVDSの出番はありません。
ただ、性能や機能が高い分、回路の実装コスト=面積が大きくなります。まぁ、こういうIFはデバイス側にはあまり選択権は無く、ホスト側に従うのがほとんどです。
MIPI D-PHYとLVDS(subも含めて)は共通部分が多いので、両対応のIFを設計するなんてこともあります。商品として売るときはどちらかに限定して使用しますが。
>glassticさん
超≒凄くお久しぶりです(^^)。
>LVDSはコモンモードが中間電位なのに対して、MIPIでは片側がグランド基準になっています。
>昔はICといえば3.3Vとか1.8Vとか大体決まっていたのですが、最近のICでは低電圧化に加えて、電源電圧がばらばらになってきています。
>その中で中間電位を送受信IC間で揃えるのが難しいため、最近の高速IFはグランド基準になってきています。
↑”片側が”グランド基準というのは、”送信側か受信側どちらかが”グランド基準ということでしょうか?
だとすると回路がイメージ出来ませんが、例えばレシーバ入力前に動作点を揃えるためのクランプキャパシタみたいのが挿入される様な構成になるのでしょうか。
>MIPI D-PHYの方が良いじゃないと言う指摘はその通りで、性能だけ考えればLVDSの出番はありません。
>ただ、性能や機能が高い分、回路の実装コスト=面積が大きくなります。まぁ、こういうIFはデバイス側にはあまり選択権は無く、ホスト側に従うのがほとんどです。
ホスト側に従う件了解です。hmbさんにも同様の指摘を受けました(^^;)
性能・機能が高い分、面積が大きくなるのですね。
MIPIの出自がスマホとかのモバイル製品であるだろうことを考えると少々意外な気がしました(スマホ等のモバイル製品の方が大きさ厚さにはかなりうるさそうなので)。
>MIPI D-PHYとLVDS(subも含めて)は共通部分が多いので、両対応のIFを設計するなんてこともあります。商品として売るときはどちらかに限定して使用しますが。
↑使わないのに両対応設計なんて大変ですね(^^;)
なんとなく心中お察しします(^^;)
しかしこれはどうして商品として売る時に”両対応”という仕様で売り出さないのでしょうか?
お客さんが決まっていて、そのお客さんが仕様を決めきれなくてしかし納期までの日程が差し迫ったので仕方無く両対応で・・・というのならわかるのですが(←いや、それは客のわがままであってわかりたくは無いですが^^;)
>↑”片側が”グランド基準というのは、”送信側か受信側どちらかが”グランド基準ということでしょうか?
"H"レベルと"L"レベルの片側、"L"レベルをグランドに揃えるという意味です。
こうすることで、受信側も容量結合によるDCシフトを用いなくても、普通のコンパレータで受けることが出来ます。
>しかしこれはどうして商品として売る時に”両対応”という仕様で売り出さないのでしょうか?
あくまで私が経験した範囲での話なので、どこまで一般的かは分かりませんが…
一つには、こういうIFを設計する時期の問題があります。
大抵は新しい規格とか、新しい製造プロセスに対応する際に、商品レベルのICより先行して設計します。そもそも搭載される際の仕様が決まっていないことが多いです。
両対応のまま商品にするには、通信方式を切り替えるために外部端子を追加する必要があり、出荷前のテストやサポートの手間も増えます。どれもコストが上がる要因なので、よほどのことが無ければ機能を制限してしまうと思います。
>"H"レベルと"L"レベルの片側、"L"レベルをグランドに揃えるという意味です。
>こうすることで、受信側も容量結合によるDCシフトを用いなくても、普通のコンパレータで受けることが出来ます。
そうか。受け側のコンパレータ前は、LVDSと同様抵抗で終端されているのですよね?
であれば、(LVDSでもそうだったのでしょうけれど)定電流を電源側につけてPMOS受けでGND側にレンジを確保した”普通のコンパレータ”で受けれますよね。
あとは、送信側の電流値と受け側の終端抵抗値で決まる信号振幅値がコンパレータの耐圧を超えない限りは相性問題の様なものは発生しない理屈という(←電流値や振幅値は規格で縛られているから大丈夫なのだと思いますが)。
ここまで書いておいて、全く見当外れだったら恥ずかしいのですが(^^;)上記で勝手に納得しました。ありがとうございました。
>一つには、こういうIFを設計する時期の問題があります。
>大抵は新しい規格とか、新しい製造プロセスに対応する際に、商品レベルのICより先行して設計します。そもそも搭載される際の仕様が決まっていないことが多いです。
搭載される際の仕様が決まっていないのに設計しなければならないのは辛いですね。
それが普通なのかもしれませんが、”恐らく半分は製品では使われない機能であるにも関わらず設計しなければならない”というのは設計者のストレスになりそうです(^^;)
>両対応のまま商品にするには、通信方式を切り替えるために外部端子を追加する必要があり、出荷前のテストやサポートの手間も増えます。どれもコストが上がる要因なので、よほどのことが無ければ機能を制限してしまうと思います。
”両対応製品として顧客の間口が増えるかもしれないことによる売り上げup”よりも、専用品としてコストダウンを図った方が売れる ということでしょうか。
今更な発言で恐縮ですが、やっぱりコストって大切なファクターなんですね(^^;)
ブログ内検索
カウンター
最新コメント
カテゴリー
カレンダー
最新記事
最古記事
プロフィール